2015 Fiscal Year Research-status Report
振動は血管を収縮するか?-25年前の凍結血漿の分析と急性振動負荷実験から-
Project/Area Number |
26460803
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
原田 規章 山口大学, その他部局等, 名誉教授 (70116747)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Hossain Mahbub 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80535336)
長谷 亮佑 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30711262)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 振動障害 / 凍結保存血液 / 手腕振動 / 急性負荷 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在では得がたい、合併症を有しない典型的症状を有する振動障害者の25年前の凍結血漿を用いた解析と、健常被験者に対する新たな急性振動負荷実験により、議論の多い振動障害の末梢循環障害機序における我々の仮説を検証することを目的としている。 平成27年度には凍結血漿の分析結果の解析の継続、健常者に対する新たな急性振動負荷実験を実施中であり、熱帯気候であるバングラデシュにおける振動暴露者の調査について現地研究者と準備中である。これらと関連し総合的な解析を予定している振動暴露の筋骨格系影響に関する文献レビユーを発表し、振動暴露の神経系影響に関する知見を2015年10月に北京で開催された第13回国際手腕振動学会において報告、関連する討議を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
継続分析と継続実験を行っている。 凍結血漿の分析結果の解析と評価を継続し、健常な学生被験者に対する短時間振動負荷による末梢循環系反応測定の実験を実施・継続中である。欧米や日本では冬季など振動工具使用時に寒冷負荷を伴い交感神経系を介する血管収縮機序が働くと考えられるが、熱帯地域ではこのような寒冷気候がなく、振動暴露の末梢血管への直接負荷が循環影響に大きく寄与すると考えられるが文献的にも不十分である。山口大学衛生学教室において手腕振動症候群の末梢循環評価で学位を取得し帰国したLaskar教授とバングラデシュにおける振動暴露者の調査について調査研究の打ち合わせを進めているが、現地の不安定な状況のためやや遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
凍結保存血液の分析、1987年の疫学調査時の血液を含めた検査成績との総合解析、健常被験者に対する急性振動負荷実験成績、関連する文献データを用いて、振動作業者が曝露された振動パラメータと作業環境における、末梢血管への振動の直接影響と、自律神経系を介した間接影響について解析する。それらの成績を文献データと併せて総合的に解析し、振動曝露の末梢血管に対する直接影響と間接影響についての我々の仮説を検証する。
|
Causes of Carryover |
継続分析がまだ確立せず、研究成果を論文として公表できる環境に至っていない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
1987年の疫学調査時の血液を含めた検査成績との総合解析、健常被験者に対する急性振動負荷実験成績、関連する文献データを用いて、振動作業者が曝露された振動パラメータと作業環境における、末梢血管への振動の直接影響と、自律神経系を介した間接影響について解析する。
|
Research Products
(2 results)