2016 Fiscal Year Annual Research Report
METAGENOMICS OF MICROBIAL COMMUNITIES IN GALLBLADDER BILE FROM PATIENTS WITH GALLBLADDER CANCER OR CHOLELITHIASIS
Project/Area Number |
26460812
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
土屋 康雄 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60334679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 正治 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (40018693)
浅井 孝夫 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (60612736)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 胆嚢がん / メタゲノミクス / 16S rRNA / 胆嚢胆汁 / 胆石症 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、チリ胆嚢がん患者5例(男性2例、女性3例)と胆石症患者8例(男性1例、女性7例)の計13例から採取した胆嚢胆汁中の微生物叢のメタゲノム解析を行った。 解析手順の概略は、胆汁中からの核酸抽出、品質検定(核酸精製、核酸定量)、ライブラリー作成(16S rRNA領域の増幅、シーケンスライブラリーの品質検定、シーケンスライブライーの混合)、およびシーケンス解析(相同性検索、菌叢比較)である。 チリ胆嚢がん患者5例のうち4例(男性1例、女性3例)は胆石を、4例(男性2例、女性2例)は慢性胆嚢炎を有していた。女性患者2例の胆汁中から菌が検出され、その検出率は40.0%(2/5)であった。また、胆石症患者7例の内、胆汁中から菌が検出されたのは女性患者1例のみで、その検出率は12.5%(1/8)であった。しかし、胆嚢がん患者からの菌検出率(40%)と胆石症患者からの菌検出率(12.5%)の間には有意差は認められなかった(P=0.510)。 2例の胆嚢がん患者の胆汁中から検出された菌は8種類であり、このうち、2例ともに検出された菌は、Enterobacter sp. B10 (2014)とKlebsiella oxytocaであった。また、各々の患者の優先菌種はEscherichia coliとEnterobacter sp. B10 (2014)であった。1例の胆石症患者の胆汁中からは、Escherichia coliとStreptococcus sanguinisが検出され、これらのうち、Escherichia coliが優先菌種であった。チリ胆嚢がん患者と胆石症患者の両者から検出された菌はEscherichia coliであった。 本研究で検出された菌が胆嚢がん発症と関連しているかどうかは不明であり、さらなる研究が必要である。
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Research Products
(2 results)