2014 Fiscal Year Research-status Report
ポピュレーションアプローチによるエネルギー摂取に着目した老化制御に関する追跡研究
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26460840
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
西尾 信宏 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (00278631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹下 達也 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20150310)
北野 尚美 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (40316097)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | エネルギー制限 / 食事調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢化の急速な進展とともに、寝たきりや認知症の高齢者が急速に増加し、高齢者のQOL維持及び介護負担が問題になっている 。地域においても健康寿命延長の観点から 老化促進および緩和に関連する因子の特定と、その因子を活用した対策が期待されるが、現在まで老化推進・緩和を特定する 確実なバイオマーカーは知られていない。一方カロリー制限(CR)の老化防止効果や健康寿命増大は、霊長類においては確実視されており、 ヒトのボラ ンティア群における CRでは、体脂肪量の減少等、 虚血性心疾患危険因子の改善が認められているが、 一般集団についての知見は乏しい。 またいくつかの血中因子はヒトボランティア群において動物と同様の変動が認められ、これらの項目は老化緩和と関連している可能性がある 。 どの程度のエネルギー制限がヒトの健康寿命延長に効果があるかは決定されていないが、10~20%程度のCRは、健康で活動的な生活が送れるとされ、 一般の市民においてもみられる状態である。研究代表者らは、これまで科学研究費等の補助を得て、同意をいただいた一般地域住民の栄養調査を行い、摂取エネルギーを計算するとともに、同参加者の血液採取を完了し、エネルギー制限に関連する因子を探索してきた。本研究においてはこれまでと同一地区において、地域住民を対象に、地域自治体担当者の協力を得て、前記エネルギー制限に関連するとされる血中指標の測定を追跡的に実施し、摂取エネルギーとの関連を検討する予定である 。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で行う調査は調査対象自治体の公衆衛生担当者の協力なくしては実施できないが、科学研究費の前期交付内定時に、自治体においては平成26年度健診計画等がすべて決定済みで、その時点で申請者が申請時に計画していた交付決定年(平成26年)の栄養調査および血液採取は困難な状況であった。そのため栄養調査および血液採取の実施、対象者からの同意書取得は平成27年夏実施予定とし、準備中である。
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Strategy for Future Research Activity |
精度の高い栄養調査を行うとともに、エネルギー摂取(制限)に関連すると想定される 血中指標を測定し血中指標と各種健診項目の関連について解析し検討する 。
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Causes of Carryover |
本研究で行う調査は調査対象自治体の公衆衛生担当者の協力なくしては実施できないが、科学研究費の前期交付内定時に、自治体においては平成26年度健診計画等がすべて決定済みで、その時点で申請者が申請時に計画していた交付決定年(平成26年)の栄養調査および血液採取は困難な状況であった。そのため栄養調査および血液採取の実施、対象者からの同意書取得が平成27年夏実施を予定し、準備中である。本研究では栄養調査を行うににあたっての旅費等および血液検査にかかる費用が大きな部分を占めるため、栄養調査実施前の経費使用はできるだけ避け、メールおよび電話連絡によって行える準備を初年度の中心活動とした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本研究では平成27年夏に実施予定の栄養調査に伴う旅費等および、調査実施後に行う血液検査に補助金の大部分を充当する予定である。
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