2014 Fiscal Year Research-status Report
小児におけるインスリン抵抗性と摂取する脂肪酸の種類との関連の検討
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26460847
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
西村 理明 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (20343535)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | インスリン抵抗性 / 脂肪酸分画 / 肥満 / 小児 / 疫学 / 生活習慣 |
Outline of Annual Research Achievements |
私たちは、新潟県津南町(人口約12000人)において、健康増進活動を行ってきた。平成21年度から中学3年生のうち、本人・保護者から同意を得た児童を対象に空腹時採血を行い、インスリン値ならびに血糖値を測定することにより、インスリン抵抗性指数であるHOMA-R指数ならびにインスリン分泌能を反映するHOMA-β指数を求め、関連する因子を予測しようとしてきた。 平成26年度までに、合計で男児252名、女児193名の参加の同意が得られた。この集団における、男児のHOMA-R指数、HOMA-β指数およびBMIの中央値は、それぞれ, 1.2, 64, 19.2で、女児ではそれぞれ1.5, 86, 20.4であった。男女間で比較すると、HOMA-R指数、HOMA-β指数およびBMI共に女性で有意に高値であった(p=0.002, P<0.001, P<0.001)。 対象とした児童において生活習慣に関するアンケートを行い、測定したデータと連結して、両者の関連を見る予定であったが、町からの許可が最後まで得られなかった。 そこで、町との度重なる交渉の結果、平成27年度からアンケートをせずとも、食生活(特に魚を摂取しているか否か)を予測できる脂肪酸分画を、空腹時採血により測定する許可が得られた。本採血は平成27年5月に行われる予定であり、その測定結果がインスリン抵抗性指数ならびにインスリン分泌能とどのように関連しているか検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新潟県津南町における、中学生の健康診断は、毎年5月初旬に行われている。私たちは、平成21年度から、中学3年生を対象に空腹時血糖値を採血できる環境整備を行ってきた。しかしながら、本研究費の採択通知は、平成26年5月以降であったため、平成26年度に脂肪酸分画の採血を行うことは不可能であった。本年度は、平成27年度の健康診断において、脂肪酸分画を採血できるよう、町との交渉、保護者への文書配布等の環境整備に努めた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度の健康診断において、脂肪酸分画を採血できるよう、町との度重なる交渉の結果、本人並びに保護者から同意が得られる限りは、HOMA-R指数ならびにHOMA-β指数に加え、脂肪酸分画も採血する許可が得られた。本検査は、平成27年5月に行われる予定である。 測定結果をすぐに解析することにより、両者の関係を明らかにし、生活習慣の改善に有用な知見が得られたら、すぐに本人ならびに保護者へフィードバックする予定である。
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Causes of Carryover |
新潟県津南町における、中学生の健康診断は、毎年5月初旬に行われている。 しかしながら、本研究費の採択通知は、平成26年5月以降であったため、平成26年度に脂肪酸分画の採血を行うことは不可能であったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年5月の健康診断において、脂肪酸分画を採血できるよう、町との度重なる交渉の結果、本人並びに保護者から同意が得られる限りは、HOMA-R指数ならびにHOMA-β指数に加え、脂肪酸分画も採血する許可が得られた。ここで、計上していた検査費用を使用する予定である。
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