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2015 Fiscal Year Research-status Report

体内鉄動態と主要生体指標との関連の疫学研究

Research Project

Project/Area Number 26460850
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

中村 幸志  北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80422898)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords鉄動態 / 身体指標
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、大規模な一般中年男性集団を対象にして、体内の鉄貯蔵量の指標である血清フェリチンなどの体内の鉄動態とインスリンなど主要な生体指標との関連を縦断的に検討するものである。
今年度は、本研究のアウトカムである主要な生体指標のデータ収集を行った。対象事業所の健康診断時に空腹時インスリンを検査機関に委託して測定した。合わせて、血圧、血清脂質、空腹時血糖なども測定した。そして、今年度に収集したデータを昨年に収集したベースラインデータと突合させて、35歳以上の男性1,458名で構成される対象集団の縦断データセットを完成させた。
次いで、ベースライン時の血清フェリチン、空腹時血糖、空腹時インスリン、生活習慣、身長、体重などのデータを有する1,458名の男性対象集団において、断面での血清フェリチンと糖代謝関連指標との関連を検討した。このうち、35~60歳で鉄過剰症(血清フェリチン>400μg/L)、貧血の治療、糖尿病の治療、高血圧の治療、脂質異常症の治療、肝疾患(血清トランスアミナーゼ>=40U/L)、炎症(高感度CRP>10mg/L)のない1,046名を解析対象者とした。血清フェリチンの三分位で対象者を群分けし、共分散分析を用いて、各群での空腹時血糖、空腹時インスリンおよびインスリン抵抗性指数であるHOMA-IRを比較した。年齢、Body Mass Index、喫煙習慣、飲酒習慣、運動習慣、収縮期血圧、糖尿病家族歴を調整しても、血清フェリチンが高いほど、空腹時血糖とHOMA-IRが高い傾向を示した(それぞれ、p<0.001、p=0.03)。空腹時インスリンについても、有意ではなかったが同様な傾向であった(p=0.12)。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ベースラインから3年経過した今年度には空腹時インスリンなどの生体指標を再び測定し、昨年度完成させた対象集団のベースラインデータセットに追跡後の生体指標のデータを加えた。
また、ベースラインのデータセットを用いて、血清フェリチンと糖代謝関連指標の断面の関連を検討した。
このように当初の今年度の計画を遂行できた。

Strategy for Future Research Activity

今年度に完成した縦断データセットを用いて、血清フェリチンやトランスフェリンと3年間での生体指標の変化との関連を検討する。その成果を学会や論文にて発表する。

Causes of Carryover

追跡調査に協力していただける対象者の数が当初の見込みよりも若干少なかったため、余剰金が発生し、これを次年度に繰り越すことになった。ただし、研究は概ね順調に進展している。

Expenditure Plan for Carryover Budget

この繰り越し金については、次年度に成果をまとめるにあたり、必要な情報を収集するための旅費などに充てる予定である。

URL: 

Published: 2017-01-06  

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