2014 Fiscal Year Research-status Report
インシデント報告、ニアミス報告を利用した高信頼性手術チームの醸成に関する研究
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26460853
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
安部 崇重 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10399842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南須原 康行 北海道大学, 大学病院, 准教授 (30322811)
篠原 信雄 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90250422)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 医療安全 / 手術 / 医療事故 / インシデント |
Outline of Annual Research Achievements |
① 公益財団法人日本医療機能評価機構医療事故情報収集等事業による公開データの解析 最近の本邦における腹腔鏡手術における死亡事故報告を重視し、まず腹腔鏡手術関連の医療事故の特徴解析をすすめている。平成27年3月までの時点で、腹腔鏡 ロボット ラパロ 鏡視下 胸腔鏡 の5つのキーワードで事故事例報告、ヒヤリハット事例報告を検索したところ、700件の報告がWEB上で公開されていた。事故内容のレビューの結果、約400件が手術室発生、もしくは手術関連のイベントであった。現在、鋭意、特徴解析をおこなっている。これまでの解析結果では、①腹腔鏡手術においてはガーゼ遺残、破損した手術器具の遺残の報告が頻度の高いイベントである、②胸腔鏡手術において大量出血の事故の報告が多く、患者死亡等の重篤な転帰をもたらす可能性がある、③腹腔鏡手術については消化管吻合不全や術中に見逃した消化管損傷が重篤な転帰をもたらす可能性がある、等の傾向をみとめている。再現性のある事例、死亡事例の観点から、まず全体像の把握を試みている。解析結果を2015年内視鏡外科学会で発表予定である。 ② 北海道大学病院の手術部発生インシデント報告の解析 2003-2013年に報告された、手術部発生の約2500件の報告のレビューをすすめている。ヒヤリハット報告が中心で、特に皮膚トラブルの報告がもっとも多い結果を認めている。解析が進んだ段階で、腹腔鏡手術関連イベントについてもサブ解析をすすめる予定である。日本医療機能評価機構医療事故情報収集等事業による公開データの解析結果との相同性を評価したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
公益財団法人日本医療機能評価機構医療事故情報収集等事業による公開データの解析は順調に進んでいる。今後、北海道大学病院の手術部発生インシデント報告の解析を進めていく予定であるが、事例の記載に不明な点がある事例もあり、まずは腹腔鏡手術、ロボット手術関連のインシデントを優先して解析したほうがよいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
北海道大学病院の手術部発生インシデント報告も、腹腔鏡手術、ロボット支援手術に関連したものをまずは優先して解析を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
当初参加予定であったアメリカ泌尿器科学会に、諸事情で参加できなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究に必要な書籍の購入に使用予定である。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Outcome of regional lymphadenectomy in accordance with primary tumor location on laparoscopic nephroureterectomy for urothelial carcinoma of the upper urinary tract: A prospective study2015
Author(s)
Abe T, Takada N, Matsumoto R, Osawa T, Sazawa A, Maruyama S, Tsuchiya K, Harabayashi T, Minami K, Nagamori S, Hatanaka KC, Tanaka Y, Shinohara N, Nonomura K
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Journal Title
Journal of endourology
Volume: 29
Pages: 304-309
DOI
Peer Reviewed
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