2016 Fiscal Year Research-status Report
医学研究での包括的同意におけるヒト由来試料・情報提供者との信頼の構築に関する研究
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26460872
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Research Institution | National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition |
Principal Investigator |
倉田 真由美 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 政策・倫理研究室, 主任研究員 (50378444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩江 荘介 宮崎大学, 医学部附属病院, 准教授 (80569228)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 信頼 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は調査にかかる準備として、わが国における,医学研究の中でもゲノム研究の急速な発展に伴って社会との接点で生じるさまざまな法的・倫理的・社会的課題について,雑誌・新聞等から情報を収集し,運用上の問題並びに社会的に浮上した問題について経年ごとにまとめる先行研究の検討に加えて,医学研究に携わる医師・研究者・その他のメディカルスタッフを対象とした,参与観察並びに聞き取り調査を実施した。 平成27年度、28年度は前年の調査で得られた結果を分析し、“信頼”の規定因を検討・特定し,概念構造の整理を試みた。29年度は信頼(Vertrauen)を構築するための有用なモデルを理論的に構築するために、追調査を計画するとともに,関連領域の有識者にも意見を仰ぐ検討会の開催を計画し今年度の開催を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年から28年度にかけて信頼の規定因を探索的に特定しようと実施した実態調査の結果をもとに分析を進めてきたが、規定因を特定するうえでさらなる情報の蓄積が必要えあることが判明し、29年度改めて聞き取り調査を計画し、信頼の構造概念について社会心理・社会哲学的観点から分析・整理を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は改めて医学研究に携わる医師・研究者・その他のメディカルスタッフを対象とした,参与観察並びに聞き取り追調査を計画実施し、信頼の規定因を特定するためのリソースを蓄積し、追調査の結果をあわせ分析・検討し概念構造を整理する.続けて信頼(Vertrauen)を構築するための有用なモデルを理論的に構築するため,関連領域の有識者にも意見を仰ぎ正確な評価が実施できるよう勉強会及びワークショップなどを開催し,他分野の有識者,患者会,医学研究に参加した経験のある被験者(治験も含む)などの参画を募り幅広い意見を聴取し,これらを有機的に統合して実際に活用できるように努める. 最終的には医学研究に従事するメディカルスタッフの手引となるように、実用的なプラクティスとして発信していく予定である。
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Causes of Carryover |
平成26年から28年度にかけて信頼の規定因を探索的に特定しようと実施した実態調査の結果をもとに分析を進めてきたが、規定因を特定するうえでさらなる情報の蓄積が必要であることが判明し、今年度改めて聞き取り調査を計画し、信頼の構造概念について社会心理・社会哲学的観点から分析・整理を予定している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度は改めて医学研究に携わる医師・研究者・その他のメディカルスタッフを対象とした,参与観察並びに聞き取り追調査を計画実施し、信頼の規定因を特定するためのリソースを蓄積し、追調査の結果をあわせ分析・検討し概念構造を整理するのに使用する.加えて信頼(Vertrauen)を構築するための有用なモデルを理論的に構築するため,関連領域の有識者にも意見を仰ぎ正確な評価が実施できるよう勉強会及びワークショップなどを開催し,他分野の有識者,患者会,医学研究に参加した経験のある被験者・研究協力者などの参画を募り幅広い意見を聴取するために使用する予定である。
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