2014 Fiscal Year Research-status Report
DSB-HR食道がん放射線化学療法感受性予測診断システム構築
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26460952
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
前畑 忠輝 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (90534199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 博幸 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (40332910)
伊東 文生 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (90223180)
渡邊 嘉行 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (90329243)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | DNAメチル化 / 放射線化学療法 / 食道がん / バイオマーカー / homologous recombination |
Outline of Annual Research Achievements |
食道がんに対する放射線化学療法の治療効果予測診断システムの構築を目的として、治療感受性の「カギ」となる遺伝子のDNAメチル化異常を見つけ出すために高感度網羅的メチル化解析を行った。メチル化シトシンに感受性のある制限酵素を用いたmethylated CpG island amplification coupled with representational difference analysis(MCA-RDA)法とマイクロアレイ解析とを組み合わせたHyper/Hypo Methylation Sensitive MCA-Micorarray(H/H-MCAM)法の実験条件の至適化を行った。次に、テストサンプルを用いて解析した。メチル化シトシンに感受性の制限酵素を用いた切断の後、特異的にアダプターをつけPCRにてメチル化CpG断片のみ増幅した。PCRプロダクトをCy3、Cy5でラベリングした後、カスタムアレイプローブを用いてアレイ解析した。アレイ解析ソフトによる解析が可能なレベルの生データを得ることができた。細胞発生、細胞死、薬物代謝に関わる遺伝子などのメチル化が認められ、さらに食道がん特異的メチル化遺伝子候補を絞り込むことに成功した。 H/H-MCAM法とは別に、パイロシークエンス法によるhomologous recombination(HR)関連遺伝子のメチル化定量解析を進めた。HR関連遺伝子のメチル化定量解析をbisulfite-pyrosequencingで行うべく、食道がん細胞株を用いて、候補遺伝子を選定し、実験条件の至適化に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高感度網羅的メチル化解析では、H/H-MCAM法の実験条件の至適化後、テストサンプルを用いて、食道がん特異的メチル化遺伝子候補を絞り込むことに成功した。次年度につながる成果であり、研究は順調に進展している。 また、パイロシークエンス法によるHR関連遺伝子のメチル化定量解析では、候補遺伝子の選定、bisulfite-pyrosequencingによる実験条件の至適化に成功した。従って、研究計画通り、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
順調に進展した26年度に引き続き、27年度も研究計画に基づき、研究を推し進めていく。特に有望な成果の得られたDNAメチル化異常に関して、絞り込んだ食道がん特異的メチル化遺伝子の解析を進める。 また、HR関連遺伝子のメチル化定量解析を進め、前記の研究との連携を強化し、研究を推し進める。
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Causes of Carryover |
26年度は、所有している試薬消耗品を使用して研究を開始し、途中、有望な研究成果を得る事ができ、その後も研究は順調に進展した。加えて、26年度の研究成果に伴い、27年度の試薬消耗品にかかる費用が当初予算を上回ることが予想されたため、27年度に繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度は、研究項目が多岐にわたるため、繰り越し分を含め、試薬消耗品購入に使用する。
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