2014 Fiscal Year Research-status Report
胆道がんのトランスクリプトーム解析による新規治療標的遺伝子の同定と診断
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26461040
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
新井 康仁 独立行政法人国立がん研究センター, 研究所, 主任研究員 (80222727)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 胆道がん / 分子標的 / 融合遺伝子 / トランスクリプトーム |
Outline of Annual Research Achievements |
胆道がんは、発症早期の臨床症状に乏しくかつ浸潤性が高いことから、多くの症例では進行期で発見されることになり、その予後は不良な難治がんである。本研究では、化学療法での治癒は困難とされる胆道がんについて、がんのドライバーとなっている新しい治療標的分子を同定し、革新的な診断と分子標的治療の基盤を確立することを目的にしている。本年度は、胆管がん100症例の腫瘍RNAのトランスクリプトーム解析を行なった。得られたシークエンスデータより、受容体キナーゼタンパクをコードしているもの選別し、新規融合キナーゼ遺伝子を同定した。キナーゼ遺伝子の発現は、遺伝子融合を認める群で顕著に高くなっており、がんドライバー遺伝子としての関与が考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
100症例の胆道がん外科切除検体からのRNA抽出精製、及びトランスクリプトームシークエンスを滞りなく行なうことが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究計画に変更はない。 新規に同定した融合遺伝子をNIH3T3等の細胞に強発現させて、形質転換能を調べる。 各種阻害剤を用いて、融合遺伝子に対する効果をin vitroで調べる。
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Causes of Carryover |
RNA発現の比較対象とする細胞株9種のシークエンスが完了しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に速やかに試薬を購入して、残りのトランスクリプトームシークエンスを行なう。
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[Journal Article] Fibroblast growth factor receptor 2 tyrosine kinase fusions define a unique molecular subtype of cholangiocarcinoma.2014
Author(s)
Arai Y, Totoki Y, Hosoda F, Shirota T, Hama N, Nakamura H, Ojima, Furuta K, Shimada K, Okusaka T, Kosuge T, Shibata T.
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Journal Title
Hepatology
Volume: 59
Pages: 1427-1434
DOI
Peer Reviewed
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