2014 Fiscal Year Research-status Report
大動脈弁狭窄症における心筋内微小循環の評価と臨床応用
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26461058
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
坂田 憲治 金沢大学, 大学病院, 講師 (20456411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岸 正和 金沢大学, 医学系, 教授 (70393238)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 大動脈弁狭窄症 / 心筋内微小循環 / 微小血管抵抗指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
心臓弁膜症罹患率は年齢とともに増加し、75歳以上の高齢者では2-5%が大動脈弁狭窄症を有する。大動脈弁狭窄症は無症状で経過する時間が長いが、弁の狭窄度が高度になれば心不全、胸痛、失神などが出現し、突然死の危険性が高まる。いったん症状が出始めると、その予後は極めて不良であることから、正確な重症度評価と手術時期の決定が重要である。 この中で、左室駆出率低下や肥大による左室内腔の狭小化、左室長軸方向収縮障害により一回心拍出量が低下する症例が存在し、予後不良とされる。 一回拍出量の低下した予後不良である大動脈弁狭窄症例においては、弁狭窄の因子に加えて、左室圧負荷による肥大(左室リモデリング)にて惹起される左室心筋機能障害ひいては左室心筋微小循環障害の程度や微小血管拡張予備能が術後の左心機能回復程度や臨床予後に影響を及ぼしていることが予想される。しかしながら、これらの疾患モデル群における、心筋微小循環障害の定量的評価方法は確立されておらず、またこれらが術後の左心機能回復や臨床予後に与える影響は未だ明らかでない。 本研究の目的は、一回拍出量の低下した大動脈弁狭窄症患者において、左室リモデリングによる心筋微小循環障害や心筋微小血管拡張予備能を温度センサー付きPressure Wireを用いて定量的に評価し、最終的にこれらが術後の左心機能回復や臨床予後に与える影響を系統的に解明することである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は大動脈弁狭窄症症例の登録を開始し、現段階で10例の登録を行った。年度途中で当院心臓血管外科医の減少に伴い、症例登録に時間を要した。心臓血管外科医が再度増員し、新たなチームが立ち上がったため、症例登録の遅れを取り戻すように努力する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
症例の登録を継続し、前向きにフォローアップを行う。さらに、大動脈弁置換術が施行された症例において、術後の心機能改善の程度を心臓超音波検査にて30日目、6ヶ月目、その後1年ずつ追跡を行い、術後心機能改善の程度、症状(NYHA分類)の改善を評価する予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は当院心臓血管外科医の多数のスタッフ人事異動のため、大動脈弁狭窄症症例が予定数より下回り、消耗品の使用が少なくなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
心臓血管外科スタッフが新たに着任されたため、大動脈弁狭窄症症例が再び集まることが期待される。当初の予定より登録期間を延長することで登録人数を増やし、翌年度請求分と含めて消耗品(温度センサー付きPressure Wire)として使用する計画である。
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