2016 Fiscal Year Annual Research Report
New method for treatment of chronic heart failure ~Non drug treatment using by remote ischemic conditioning~
Project/Area Number |
26461081
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
島田 健永 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (60326262)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 慢性心不全 / 非薬物療法 / 四肢駆血 / サイトカイン / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
① ラット慢性心不全モデルにおける下肢虚血効果 Wistar ratsに急性心筋梗塞を作成し、1ヶ月後の慢性心不全状態から毎日、両下肢の虚血5分、再灌流5分のRICを5回施行した。その1ヶ月後に心エコー図にて計測したところ表1のように心機能低下の予防が確認された。心筋間質の繊維化抑制、酸化ストレスの抑制が確認出来た。MicroRNA-29a (miR-29a)は組織繊維化の重要な調節因子であるが、心筋梗塞周辺部位においてRIC群で有意に増加していた。また、エクソソーム(exosomes)においてもRIC群で有意にmiR-29aが増加していた。Insulin-like growth factor1 receptor (IGF-1R)もmiR-29aと同様に、RIC群で非心筋梗塞部位とエクソソームで増加していた。RICは酸化ストレス抑制、心臓リモデリング抑制効果を示したが、この機序にエクソソームを介した細胞間どうしの相互作用が関与していることが考えられた。②10人の慢性心不全患者(左心機能40%以下)と10人の健常者に対して、両側上腕を血圧200mmHgで5分駆血、5分解放を連続4回施行した。この駆血を朝、夕と1日2セット7日間施行した。冠微小循環を表す冠血流予備能(coronary flow reserve; CFR)は、慢性心不全患者において心機能の低下や長期予後の明確な規定因子である。慢性心不全の治療はCFRの改善と言っても過言ではない。7日後のCFRは心不全群において 1.9 ± 0.4 から 2.3 ± 0.7と有意に改善した。また、健常者においても4.0 ± 0.9 から4.6 ± 1.3と有意に改善した。炎症性サイトカインのIL-6, TNF-αも減少傾向にあり、慢性炎症抑制の短期間での効果とそれによる冠微小循環の改善が示された。
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Research Products
(2 results)