2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study about the utility of electrocardiography for the prediction of incident cardiovascular disease and death
Project/Area Number |
26461083
|
Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
田中 文隆 岩手医科大学, 医学部, 講師 (80405761)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 心電図 / 心血管疾患 / コホート研究 / 高血圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
①安静時12誘導心電図 (ECG)の脳・心血管疾患 (CVD)予後の指標としての意義を明らかにすること ②古典的CVD危険因子とは独立したECGの追加評価の意義を明らかにすること ③尿中微量アルブミンや血漿脳性ナトリウムペプチドなどのバイオマーカーとECGの組み合わせによるCVD危険評価の有用性を明らかにすること、を目的として、ECG解読作業が行われた二戸地区居住者 (n = 8,685)を対象に、ミネソタコード基準に従ってECGを分類し、PR幅、QRS時間、RaVL, SV1, SV3, RV5 or RV6の電位を計測した (連続3波形の平均計測値をデータとした)。以上は、複数の循環器専門医とリサーチナースによって手作業により行われた。解読は、ECG一例につきリサーチナースと循環器専門医の最低2名以上により行われ、結果に違いがある場合話し合いにより決定された。その結果、①40歳以上のCVD非既往者において、男女間でミネソタ・コードに基づく心電図異常の罹患頻度に差がある。②異常Q波、高振幅R波、ST-T異常、房室伝導障害、不整脈がCVD発症危険に関連する。また、脳卒中発症危険にも異常ECGが重要な予測因子である。③ECG-LVHは高血圧のみならず、非高血圧においてもCVD発症危険に関連する。④ECG-LVH合併高血圧罹患者において、尿中アルブミンがCVD発症危険に関連する、ことが明らかになった。以上から、 循環器疾患発症の予測指標としてのECG検査の意義が部分的に明らかになった。今後の展望として、古典的CVD危険因子へのECG追加評価の意義や尿中微量アルブミンとECGの組み合わせによるCVD危険評価の有用性を明らかにしていくことが挙げられる。
|
Research Products
(10 results)