2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a novel cardiovascular regenerative therapy by vagal nerve stimulation
Project/Area Number |
26461099
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
李 梅花 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 特任研究員 (60443496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 正司 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (80359273)
鄭 燦 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 特任研究員 (50443495)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 迷走神経刺激 / 急性心筋梗塞 / 慢性心不全 / 心臓リモデリング / 心血管新生 / 増殖・分化 / アポトシス / 炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、迷走神経刺激による急性心筋梗塞ラットでの著明な抗不整脈効果や、慢性心不全ラットでの顕著な心臓リモデリングの抑制作用及び長期生存率の改善作用を報告した。本研究では、心筋梗塞・心不全の新しい治療法-迷走神経刺激刺激による心筋幹細胞の賦活化を利用した新規心血管再生治療法の開発する為に、急性心筋梗塞後の心不全ラットにおいて迷走神経刺激による心臓心筋幹/前駆体の増殖・分化誘導に及ぼす影響を検討する。また、急性心筋梗塞後の心不全ラットに対する迷走神経刺激による抗炎症・抗アポトシス効果、心臓リモデリング・心機能等に及ぼす影響を詳細に検討することによって、迷走神経刺激による心血管再生と治療効果との関係を明確に評価する。 本年度の研究では、前年度の続き、麻酔下に急性心筋梗塞作成一時間後、生存したラットをランダムに迷走神経刺激群(VS)と非刺激群(SS)に分けて、迷走神経の電気刺激を始め4週間続けた。その結果、SS群に対してVS 群では、心拍数が有意に低く、梗塞面積も有意に低下した。そして、時間とともに心臓内在性心臓幹細胞の増殖と心臓内のConnexin43の活性化を有意に促進した、また増殖した心臓内在性心臓幹細胞含め心臓細胞のアポトシスを有意に抑制することによって、心臓内の過剰な炎症反応を抑制し、心血管細胞の増殖・分化によって心筋細胞の繊維化が有意に抑制され、心機能も有意に改善した。また、SS群に比べてVS群では、血中の神経体液性因子も有意に低下した。 これまでの研究結果から迷走神経刺激による心筋幹細胞の賦活化を利用した新規心血管再生治療法は、今後臨床の急性心筋梗塞・心不全治療に新たな治療効果を得られることが期待できると予測する。
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Research Products
(10 results)