2015 Fiscal Year Research-status Report
内皮前駆細胞を流血中で捕捉・内皮化する新規ステントの開発と臨床応用
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26461105
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山岸 正和 金沢大学, 医学系, 教授 (70393238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 憲治 金沢大学, 大学病院, 講師 (20456411)
吉田 昌平 金沢大学, 大学病院, 助教 (30623657)
森 雅之 金沢大学, 大学病院, その他 (30707526) [Withdrawn]
羽尾 裕之 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (40393243)
中西 千明 金沢大学, 大学病院, 助教 (80623660)
川尻 剛照 金沢大学, 医学系, 准教授 (90345637)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 血管内皮細胞 / 冠動脈ステント / 新生内膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度の研究実施計画は、既存の薬剤溶出性ステントとべメタルステントにおけるステント留置後の早期における新生内膜の形態を病理学的に評価するものであった。薬剤溶出性ステント(Nobori)とそのプラットフォームであるベアメタルステント(S-stent)、薬剤溶出性ステント(Resolute Integrity)とそのプラットフォームであるベアメタルステント(Integrity)の2群において、新生内膜の形態について検討を行った。留置後2日モデルと14日モデルの早期において、HE染色、走査型電子顕微鏡、免疫染色標本を作製した。 NoboriとS-stentの比較においては、HE染色および走査型電子顕微鏡での観察で両群において2日モデルで新生内膜様組織の増殖が観察できた。14日モデルでは、Noboriが薬剤により新生内膜の増殖が適度に抑制されている様子が観察できた。また、anti Von Willebrand factor抗体を用いた免疫染色では、2日モデルにおいて内皮細胞がpositiveに染色され、HEで観察された新生内膜様組織は新生内膜であったことが示唆された。Noboriは薬剤溶出性ステントであるが、早期に新生内膜の増殖が起こりその増殖は薬剤で適度に抑制されることが明らかとなった。Noboriはステント留置後早期におけるステント内血栓症の抑制に優れているステントである可能性が考えられた。この結果は論文にまとめ現在投稿中である。 Resolute ItegrityとIntegrityの比較に関しては、HE染色標本と走査型電子顕微鏡標本の作製は終了しており、現在病理学的な比較検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
HE染色標本の作製に時間がかかり、Resolute IntegrityとItegrity stentの病理学的比較検討が途中となっている。また、内皮を証明するために免疫染色を行ったが、自家蛍光や非特異的染色など問題解決のための条件検討についても時間がかかってしまった。NoboriとS-stentの比較検討においては、免疫染色になんとか成功したが約半年の期間を要してしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在行ている、Resolite IntrgrityとItegrity stentの病理学的比較検討を終わらせる。 また、薬剤溶出性ステントでも薬剤の塗布形態が異なっており、塗布形態により新生内膜増殖の形態が異なるか検討する(NoboriとResolute Integriyにおいて)。 最終的にVGEF固定ステント(平成26年度の研究実施状況報告書において報告済み)と既存の薬剤溶出性ステント(NoboriとResolute Integriy)の新生内膜増殖の形態を比較検討する。
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Causes of Carryover |
免疫染色の結果を出すのに時間がかかり、ブタの使用頭数が予定より下回ってしまった。その分ブタ購入費や薬品費分を使用できなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
ブタや薬品の購入費に使用する予定。
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