2015 Fiscal Year Research-status Report
安定同位体を用いたHDL機能評価とハプトグロビン型別による動脈硬化リスクの探索
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26461116
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
吉田 博 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30333529)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | コレステロール引く抜き能 / アクセプターの最適化 / アスタキサンチン / HDLコレステロール |
Outline of Annual Research Achievements |
安定同位体(SI)を用いてRAWマクロファージからコレステロールを引く抜くHDLの機能(HDL C-efflux)のアッセイ系の確立を次のように行った。細胞培養条件の設定、SI標識コレステロールの細胞内取り込み条件の設定、コレステロール引き抜き条件の設定、抽出条件の設定、測定条件の設定の順に、研究を推進した。 培養液はRPMIとDMEMで検討した結果、DMEMが優れていることが示された。培養プレートは4種類を比較検討したところ、コーニング3526が優れていることが確認された。継代手法にはトリプシンを使用しない方が望ましいことが判明した。SI標識コレステロールの溶解液を3種類検討した結果、エタノールが優れていた。細胞からのコレステロール抽出法はFolch法と市販既製品試薬を比較したとこころ明らかな差がなく、Folch法を選択した。内部標準による補正おようびピペットの最適化により、同時再現性が向上した。しかしながら、比較コントロールとして考えているシクロデキストリン(CD)によるコレステロール引抜き量がが予想より低いことから、その原因を検索している。併せて、CD以外のアクセプター(アポ蛋白B除去血清)も検討しているところである。また、RAW細胞以外のマクロファージ系の細胞株(J774及びTHP-1)の検討も進めた。 その他として、アスタキサンチンによるHDL-C増加効果とHDL C-effluxの関連性について、共同研究者とともに論文化した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
SI標識コレステロールを用いたHDL等のアクセプターによる細胞内コレステロール引き抜き能を評価するアッセイ系の最適化に難渋しており、そのために進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度末の段階でアッセイ法の最適化に一定の目途がついたところであり、これからの進捗が期待される。
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Causes of Carryover |
SI標識コレステロール引き抜き能を評価するアッセイ法の最適化に多くの時間を要したため研究の進みが滞っていたためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度末の時期になって、ようやくアッセイ法の最適化に目途がつく状況になったので、本アッセイ法を活用して、研究を進めることができる。
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