2014 Fiscal Year Research-status Report
肺線維化病態におけるmTOR-SPARC経路の解明と新規バイオマーカーの探索
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26461202
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
吾妻 安良太 日本医科大学, 医学部, 教授 (10184194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神尾 孝一郎 日本医科大学, 医学部, 助教 (20465305)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | mTORC2 / SPARC / XPLN / 特発性肺線維症 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請書に記載したわれわれの当初の計画では、新規に開発されたmTORC1とmTORC2を同時に阻害するdual mTOR inhibitorを用いて研究を進める予定であった。しかしながら諸般の事情により、この物質の供与を受けることができなくなってしまった。われわれの研究計画では、この新規のdual mTOR inhibitorを用いて肺線維化病態におけるmTORC2-SPARC経路の関与を明らかにすることを目的としていたが、mTORC2のみを特異的に阻害するcompoundはこれまで開発されていない。 XPLN (exchange factor found in platelets, leukemic, and neuronal tissues)はRho GTPasesのguanine nucleotide exchange factorであるが、mTORC2を特異的に阻害する内因性の蛋白質であることが近年報告された。このためわれわれはXPLNに着目してmTORC2と肺線維化病態の関連についてのin vitroの研究を進めることとした。 まず最初に各種細胞株におけるXPLNのmRNAの発現を確認した。HFL-1, A549, macrophage, PC3, PC9, PC14, KMST6, MRC5, HeLa, MCF7などいずれの細胞株においてもXPLNのmRNAの発現が確認された。このためHFL-1とA549におけるTGF-b1刺激による、それぞれmyofibroblastへの分化及びEMTへのXPLNのsiRNAを用いたsilencingの影響を検討した。この結果XPLNはこれらのプロセスには関与していないことが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初申請書に記載していた、新規のdual mTOR inhibitorの供与を諸般の事情から受けることができなくなった事が大きな要因として挙げられます。
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Strategy for Future Research Activity |
mTORC2を特異的に抑制する内因性の蛋白質であるXPLNがあることがわかりましたので、この蛋白とmTORC2の相互作用に着目して研究を進めて参ります。 mTORC2の下流にはECMであるSPARCがありますが、HFL-1を用いたpreliminaryな検討ではSPARCの発現にXPLNが影響を及ぼす可能性が示唆されました。またalpha-SMAの発現にもXPLNが影響を及ぼす可能性が示唆されています。こららの知見に基づき、XPLNのsilencing、あるいは細胞内での強制発現により、これらの効果を詳細に検討して行くことを目指します。またSPARCとH2O2発現の関与も解析予定です。 XPLNはmTORC2の抑制を介して抗線維化作用を有することが考えられますが、XPLNをupregulateする可能性のあるcompoundを探索することを目指します。これまでの検討では、少なくともTGF-b1はHFL-1におけるXPLNの発現を抑制することが確認されています。
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Causes of Carryover |
当初申請書に記載した新規のdual mTOR inhibitorの供与が受けられなくなったことが最大の要因として挙げられます。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
mTORC2を特異的に阻害する内因性の蛋白質であるXPLNが存在することがわかりましたので、この蛋白質とmTORC2の関与を中心とした解析を進める予定です。
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