2016 Fiscal Year Annual Research Report
Beneficial effects of Galectin-9 on allergen-specific sublingual immunotherapy in a mite antigen-induced mouse model of chronic asthma
Project/Area Number |
26461205
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
加藤 茂樹 川崎医科大学, 医学部, 講師 (10295206)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ガレクチン9 / 舌下免疫療法 / 気管支喘息 / 制御性T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
ガレクチン9(Gal-9)の作用機序の解明 (1)in vivoでの検討:ダニ抗原誘発マウス慢性気管支喘息モデルの舌下免疫療法(SLIT)後の気管支肺胞洗浄液中における制御性T細胞(Treg)数およびTGF-β濃度をフローサイトメトリーおよびELISAにて詳細に検討したところ、ダニ抗原+Gal-9投与群においてCD4+CD25+Foxp3強陽性Treg数とTGF-β濃度の有意な増加を認めた。さらにGal-9の作用機序がTregを介していることを証明するために、SLITの3日前に抗CD25抗体を腹腔内投与し、CD25陽性Tregを除去した後にダニ抗原とGal-9を用いてSLITを行い、Tregを除去しないマウスと治療効果を比較検討した。結果:Tregを除去することにより①生理機能検査に関して即時型反応および気道過敏性を評価したが、いずれもGal-9の治療効果は消失した。②好酸球性気道炎症に関して気管支肺胞洗浄液中の好酸球数およびTh2サイトカイン濃度のGal-9による減少効果も消失した。③さらに抗原感作状態に関してGal-9による血清中のダニ抗原特異的IgE抗体価を低下させる作用も消失した。以上のことからGal-9を用いたSLITの作用機序はTregに依存していることが証明された。 (2)in vitroでの検討:ダニ抗原誘発マウス慢性気管支喘息モデルの脾臓細胞をin vitroにおいて抗原とGal-9で24時間刺激後にCD4+Foxp3+TGF-β+のTreg数をフローサイトメトリーで検討したところ有意な増加を認め、Gal-9はin vitroでもTregを誘導することが示された。 結論:Gal-9のSLITにおける主要な作用機序は、TGF-β陽性Tregを誘導することであると考えられた。
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