2015 Fiscal Year Research-status Report
IRS1/インスリンシグナルによるポドサイト障害修復メカニズムの解明
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26461230
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
美馬 晶 近畿大学, 医学部附属病院, 講師 (00432401)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 糖尿病性腎症 / インスリンシグナル / ポドサイトアポトーシス / インスリン受容体基質 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度、培養ポドサイトにおけるインスリンシグナルを抗アポトーシス効果を持ち合わせるリン酸化Aktの発現変化で確認したが、今年度はその上流にあるインスリン受容体基質(IRS)1のチロシンリン酸化の検討を行った。低グルコース濃度(5.6mM)におけるIRS1のチロシンリン酸化はインスリン(10nM)により非刺激時に比べ2倍程度増加した。一方、高グルコース(20mM)におけるIRS1のチロシンリン酸化は低グルコース濃度時に比べ、10%程度抑制されていた。我々はプロテインチロシンフォスファターゼの一つであるSrc homology-2 domain-containing phosphatase-1 (SHP-1)が高血糖状態において賦活化されることで血管内皮細胞増殖因子(VEGF)レセプターのリン酸化が結果的に抑制されることがポドサイトアポトーシスの本体であることを示しているが、本研究においてはSHP-1がIRS1のチロシンリン酸化を阻害することでポドサイト内インスリンシグナルが抑制されている可能性を考えている。現在、高血糖状態において抑制されるIRS1のチロシンリン酸化がsiRNAを用いたSHP-1のノックダウンにより回復するかを確認している。さらに、糖尿病性腎症の進展には糸球体内皮細胞の機能低下が関与することが知られているが、そのメカニズムの一つは内皮細胞間葉移行(Endothelial-to-Mesenchymal Transition: EndMT)と考えられる。血管内皮細胞をパルミチン酸で刺激すると血管内皮細胞マーカーであるCD31が減少しEndMTが生じていることが示唆されたが、インスリン抵抗性を改善することが報告されているエイコサペンタエン酸(EPA)を添加することでCD31の発現低下が抑制されることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
SHP-1による直接的なIRS1のチロシンリン酸化の抑制が示されていないことと、ポドサイト特異的IRS1ノックアウトマウスの確立が困難な状況であることから当初の計画より遅れていると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
ポドサイト特異的IRS1ノックアウトマウスの確立を急ぐとともに、培養ポドサイトを用いた実験を継続する。SHP-1とIRS1の相互作用を確認するため前述のSHP-1のノックダウンだけでなく、アデノウイルスを用いたSHP-1の過剰発現による影響も検討する。さらに、培養ポドサイトにおいてSHP-1とIRS1を共染色することによりこれら分子のポドサイト内における局在を確認する。
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Causes of Carryover |
消耗品(抗体など)の購入を予定していたが、国内在庫が枯渇していたため当該年度内での購入が困難であったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額として計上し、実験遂行に必要な消耗品の購入に充てる予定である。より計画的に使用する。
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[Journal Article] Bone Morphogenetic Protein 4 and Smad1 Mediate Extracellular Matrix Production in the Development of Diabetic Nephropathy.2015
Author(s)
Matsubara T, Araki M, Abe H, Ueda O, Jishage K, Mima A, Goto C, Tominaga T, Kinosaki M, Kishi S, Nagai K, Iehara N, Fukushima N, Kita T, Arai H, Doi T
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Journal Title
Diabetes
Volume: 64
Pages: 2978-2990
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Presentation] Hemodialysis Vascular Access Complications2015
Author(s)
Akira Mima
Organizer
Launching Ceremony and the Scientific Congress of Ho Chi Minh City Society of Dialysis Therapies (HSDT), the CME Course on Nephrology and Dialysis, and the 1st Congress of the HSDT
Place of Presentation
ベトナム、ホーチミン
Year and Date
2015-12-26 – 2015-12-26
Int'l Joint Research / Invited
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