2016 Fiscal Year Annual Research Report
Epigenetical regulation in cardiorenal syndrome by sympathetic nerve activity
Project/Area Number |
26461249
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
下澤 達雄 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (90231365)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 腎不全 / 心機能障害 / プロスタグランジン |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年同様CKDモデルラットを用い、心腎連関、特に心機能低下にかかわる因子を探索した。また、本年は研究の最終年度に当たるため研究成果をまとめ論文化した。 心機能低下にかかわる因子、特にSERCAの転写にかかわる因子として昨年までは交感神経活動、レニンアンジオテンシンアルドステロン系が関与する可能性を示してきたが、本年の検討ではさらにプロスタグランジンEが関与する可能性が示された。CKDモデル動物の尿を質量分析装置を用いて解析したところプロスタグランジンEが著増しており、腎臓においてプロスタグランジンE合成酵素の発現が上昇していた。腎不全に対し降圧治療を行うことでプロスタグランジンEおよび合成酵素が低下したことからプロスタグランジンEの増加は腎不全の原因ではなく、結果と考えられた。さらにプロスタグランジンの合成を抑制する目的COX阻害剤を投与したところプロスタグランジンEは低下し、さらに心機能の若干の改善が認められた。COX阻害薬はプロスタグランジンEの他のプロスタグランジンの産生も抑制するため心機能の改善が十分認められなかったと考えられる。本来プロスタグランジンE合成酵素の特異的阻害剤を用いて検討すべきであったが、入手できず確認することができなかった。
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