2015 Fiscal Year Research-status Report
廃用性骨格筋萎縮におけるバイオマーカーの確立とその臨床的有用性の検討
Project/Area Number |
26461317
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
村田 顕也 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (90264853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 秀文 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20250061)
西村 行秀 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20464117)
高 真守 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (20554629)
檜皮谷 泰寛 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (40405452)
廣西 昌也 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (80316116)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 骨格筋 / 筋萎縮 / サルコペニア |
Outline of Annual Research Achievements |
骨格筋萎縮を促進する分子機構として近年注目されているMyostatinは、TGF-βファミリーに属する筋細胞増殖抑制サイトカインである。標的細胞上のactvin receptor Type IIB(ACVR2B)と 結合後、細胞内ドメインのリン酸化を通じて、MyoDやMyogeninのような筋増殖因子の遺伝子 転写活性を抑制する。Myostatinは骨格筋で産生され、萎縮筋線維に発現するとの既報告はあるが、詳細は不明で、骨格筋内でのACVR2Bとの関連性も明確ではない。 申請者らは、炎症性ミオパチーである皮膚筋炎の生検筋を用い①MyostatinとACVR2Bが筋束周囲の萎縮筋線維の細胞質内に発現すること。②両者の局在は一致しているが、 それらは、再生過程にある筋線維(MHC-d陽性)ではなく、筋萎縮が完了した線維で発現していることを見いだした。さらに、申請者たちはCardiotoxin (CTX)損傷筋再生モデル マウスを用い、①Myostatinは、損傷1週間後では再生過程にある筋線維の筋核にのみ発現し、ACVR2Bは全く発現していないこと。②Myostatinは、損傷3週間後では、筋再生を終えた萎縮筋線維の約25%において筋細胞質に発現 していたが、同線維はACVR2B陽性とは限らず、Myostatin/ACVR2B double positive線維は全萎縮筋線維の10%に過ぎなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
炎症性筋疾患の解析は完了したが、リハビリシステムの構築が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
正常高齢者と神経筋疾患の2群で検討する。倫理委員会申請中である。
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Causes of Carryover |
当初予定していたモデル動物の開発がおくれたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
モデル動物開発の手法が確立されたので、本年度施行する。
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