2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26461334
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤本 裕之 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50437274)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 蛍光イメージング / 膵島イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は、作製した蛍光標識exendinプローブを用い、GLP-1R強発現細胞での染色実験を行い、染色は可能であったが、マウス膵臓の切片の染色では蛍光顕微鏡観察ができなかった。そのため、プローブ構造の再検討を継続して行った。蛍光分子をペプチドと結合させる際、リンカーを用いた構造とした。作製したプローブの結合親和性の結果、標識部位を付加することで結合能の大きな変化はなかった。フローサイトメトリー(FACS)を用いたGLP-1R強発現細胞への結合評価においてもプローブ添加によりプロットは蛍光強度が高いほうへシフトし、過剰のexendinの添加によるBlocking処理後にはそのシフトが見られなかったことより、受容体特異的なプローブの特異的な結合であることが示された。同様に処理したGLP-1R強発現細胞において蛍光顕微鏡観察が可能であり、かつ、Blocking処理において蛍光は見られなくなった。また、膵島細胞での評価を行った。ICRマウスよりコラゲナーゼ法により膵島を単離し、トリプシン処理で単個細胞にした細胞群に蛍光exendinプローブを反応させ、FACSにより評価した。プローブでの処理により蛍光強度の強いほうへシフトした細胞群を確認した。一部の細胞群はプローブと反応後も蛍光のシフトは見られなかった。つぎにin vivoでの評価を試行した。プローブを尾静注したのち、膵臓を摘出・切片を作成し、蛍光観察を行った。しかしながら、切片でのプローブの膵島への集積はみられなかったため、種々の条件を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
exendinを骨格としたGLP-1R特異的蛍光プローブの開発は進んでいる。さらなる性能のための向上を目指して、昨年度合成したプローブを改変したため、当初予定よりもやや遅れている。しかしながら、合成したプローブのGLP-1Rへの特異性や膵島細胞への特異性について各種方法により確認できている。現在は、ex vivoおよびin vivoでの評価のための条件検討を行い、プローブの投与条件など最適条件の探索を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度合成したプローブを用いて、ex vivo、in vivoでのプローブの膵島への集積条件の探索・最適化を行う。その後、糖尿病モデル動物(STZマウスや膵島移植モデル)を用い、本プローブを用いた膵島の定量評価の可能性について検討する予定である。
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