2014 Fiscal Year Annual Research Report
破骨細胞分化エピゲノム解析と破骨細胞を介する骨芽細胞機能調節機構への応用
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26461354
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
吉田 知彦 千葉大学, その他部局等, 助教 (20422222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小出 尚史 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (30507223)
田中 知明 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50447299)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | シグナル伝達 / 骨代謝学 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまで、破骨細胞分化に重要な転写因子NFATc1(nuclear factor activated T-cell, cytoplasmic 1)を過剰発現させたHEK293細胞からAffinity PurificationによりNFATc1とその結合蛋白を抽出し、LC-MS/MSによりNFATc1結合候補分子を同定してきた。数あるNFATc1結合候補分子の中でWHSC1(Wolf-Hirschhorn syndrome candidate 1)はmethyltransferase活性を持つ蛋白であり、ヒストンメチル化を介してNFATc1を介する遺伝子発現を調節している可能性が考えられる。そこで我々はsiRNAによるgene silencingを用い、WHSC1の破骨細胞分化関連遺伝子の発現に与える影響について破骨細胞様細胞RAW264.7細胞を用いて検討した。予想した通り、si-WHSC1, si-NFATc1のtransfectionによって、いずれもRANKL刺激後の破骨細胞分化関連遺伝子(ACP5, CTSK, OCSTAMPなど)の発現が抑制され、WHSC1が破骨細胞分化、融合、活性化に関連する遺伝子発現調節に関与する可能性が示唆された。興味深いことに、WHSC1の遺伝子発現を抑制するとNFATc1の遺伝子発現も低下し逆もまた同様であったことから、NFATc1の転写調節にWHSC1が影響を与え、その機序としてWHSC1がヒストン修飾を介してNFATc1クロマチン複合体の構造変化をもたらしている可能性が考えられた。
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