2016 Fiscal Year Annual Research Report
Epitope-specific therapy for Graves' disease with immune-modulating peptides and siglec ligands
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26461385
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
稲葉 秀文 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70447770)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤水 尚史 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20231813)
西 理宏 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (90228148)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | TSH受容体 / HLA-DR / バセドウ病 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究背景:バセドウ病(GD)は臨床的に最も頻度の高い自己免疫疾患である。GDは抗TSH受容体抗体(TRAb)が甲状腺を刺激するため甲状腺機能亢進症をきたす疾患である。GDにおいてHLAの関与は重要であり、HLA-DR3が最も大きな影響を及ぼす。TSH受容体(TSHR)ペプチドは抗原提示細胞においてHLA-DR分子と結合しヘルパーT細胞に提示され、B細胞からTRAbが産生される。しかし、GDやGD眼症の発症機構は未だ解明されていない。さらにGDの治療による緩解率は低く死亡例もあり、治療後の再発が多い。したがって、1940年代より新規治療法の開発が喫緊の課題である。本研究の目的は、その知見を基盤として、1) GDにおけるHLA-DR分子の役割に着目し、抗原提示機構を明らかにして、2) 抗原特異的免疫制御による治療法を開発することである。申請者はこれまで、GDにおけるTSHR抗原とHLA-DR結合モチーフを解明し、human TSHR 37(AA78-94):hTSHR37が重要なエピトープであることを証明した。次に、我々はhTSHR37に関する変異hTSHRペプチド:37mを作成しHLA-DR3TGマウスにおいてhTSHR37と37mを共に免疫した結果、B及びT細胞反応性抑制効果がみられた。また、hTSHR中のAサブユニット(AA1-289)をコードしたアデノウイルス:Ad-hTSHR289をHLA-DR3TGマウスに免疫することにより、TRAb/TSAb陽性及び甲状腺中毒症を確認した。次にAd-TSHR289の免疫前に抗CD25抗体を接種しTRAb陽性マウスの増加と甲状腺内リンパ球浸潤やGD眼症を認め、Treg除去によるGDの免疫応答増強効果と考えられた。次に、HLA-DR3TG-GDマウスに37mを投与し甲状腺中毒症とTRAb産生の抑制、脾臓細胞中のTreg数の増加を認め、すなわち、37mにより免疫が抑制され、治療効果が得られた。
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[Journal Article] A novel immunopathological association of IgG4-RD and vasculitis with Hashimoto's thyroiditis.2016
Author(s)
Minamino H, Inaba H, Ariyasu H, Furuta H, Nishi M, Yoshimasu T, Nishikawa A, Nakanishi M, Tsuchihashi S, Kojima F, Murata S, Inoue G, Akamizu T
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Journal Title
Endocrinol Diabetes Metab Case Rep
Volume: March
Pages: 1-7
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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