2016 Fiscal Year Annual Research Report
Therapeutic drug management of the novel agents for multiple myeloma
Project/Area Number |
26461414
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
高橋 直人 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80344753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 昌朋 秋田大学, 医学部, 教授 (30265194)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 多発性骨髄腫 / 血中濃度 / 治療効果 / 薬物トランスポーター / レナリドミド / 制御性T細胞 / NK細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
多発性骨髄腫に対するレナリドミド療法の前向き試験(倫理委員会承認番号974)において、書面にて同意をいただいた患者40名の検体を決められたポイントで複数回採血し、LC-MS/MSにてレナリドミドの血中濃度を測定し、複数ポイントの血中濃度からレナリドミドのAUCを推定した。さらに多発性骨髄腫に対するレナリドミドの治療効果を免疫グロブリンの定量値、フリーライトチェーンのκλ比などで効果判定基準に基づき総合的に判断し、血液学的または非血液学的副作用をCTCAEのグレードを用いて長期観察のなかで明らかにした。これらの治療効果・副作用とレナリドミドのAUCやCminまたはCmaxとの相関を検討した。さらに全例の薬物トランスポーターのSNPと血中濃度との関係を解析した。これらの検討により、レナリドミドのAUCおよびCminが血液学的、非血液学的副作用と相関すること、さらにその血中濃度による閾値を明らかにした。その一方で血中濃度だけでは治療効果を推定することは困難であった。 レナリドミドを始めとするIMiDsは骨髄腫細胞に対する直接的な抗腫瘍効果を持つだけでなく、免疫調整剤としての側面も持つ。免疫担当細胞であるTリンパ球の活性化がレナリドミドの濃度と相関するかを検討投与前、投与後、経過中の末梢血T/NK細胞を保存し、T/NK細胞のプロファイリングパネルを用いマルチカラーフローサイトメとリーで解析した。T/NK細胞のプロファイルには活性化マーカーに加え、制御性T細胞などの抑制系マーカー、PD-1などの疲弊マーカーを含めた。これらの検討により、治療効果を認めた症例ではNK細胞の活性化をみとめ、正常NK細胞を用いたin vitroの研究でもIMiDsでNK細胞に活性化マーカーが誘導されれ、IMiDsによる多発性骨髄腫に対する免疫学効果の一端が明らかになった。
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[Presentation] 移植非適応未治療多発性骨髄腫患者に対するLd療法およびレナリドミドの至適血漿中濃度の検討2017
Author(s)
小林 敬宏, 三浦 昌朋, 新岡 丈典, 鐙屋 舞子, 大八木 秀明, 篠原 良徳, 茂木 睦仁, 黒木 淳, 西成 民夫, 川 端 良成, 北林 淳, 道下 吉広, 池田 翔, 志田 青慈, 吉岡 智子, 高橋 直人
Organizer
日本骨髄腫学会
Place of Presentation
東京
Year and Date
2017-05-27 – 2017-05-28
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