2014 Fiscal Year Research-status Report
M2マクロファージを用いた移植後慢性GVHDに対する新規細胞治療法の開発
Project/Area Number |
26461443
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
平山 雅浩 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90293795)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 彰太郎 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (20456734)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 慢性GVHD / 単球 / ELISPOT法 / 抗炎症性マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究においては3年間で、慢性GVHDのマウスモデルを作成して、生着細胞の動態を調べることで慢性GVHDの病態解明をする。また、抗炎症性マクロファージを誘導することで慢性GVHDの細胞療法を行うものである。 平成26年度の実績状況としては1)BALB/cマウスに準致死量の放射線550cGyを照射し、MHC一致でマイナー抗原不一致のDBA/2の脾臓細胞を移植することで約3週間後に慢性GVHDを発症するモデルの作成に成功した。放射線照射量のタイトレーションの実験を踏まえ、クリーン状態の環境を作ることで確立し、3回の同様な確認実験を繰り返すことで、安定した移植システムを作った。2)フローサイトメーターを用いて、CD14、Gr-1抗体により単球を2つの分画に分け、CCR2、CXCR1のケモカインレセプターの表出の解析条件を作成した。脾細胞を単核球に分離し、4カラーの標識抗体を組合せることで単球の表面抗原や細胞内サイトカインの解析システムを確立した。更に3)脾細胞培養下でM-CSFとGM-CSFの造血因子を使い、それぞれ、炎症性マクロファージと抗炎症性マクロファージの誘導を行い成功した。 これらの実験的手法の確立は当初の計画にあるものであり、研究を遂行する上で順調な経過と考えられる。今後、細胞の解析および移植実験を重ねることで、データの集積をすすめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の研究実施計画であった1)BALB/cマウスに準致死量の放射線550cGyを照射し、MHC一致でマイナー抗原不一致のDBA/2の脾臓細胞を移植する慢性GVHDを発症するモデルを確立した。2)フローサイトメーターを用いて、CD14、Gr-1抗体を使い、炎症性マクロファージと抗炎症性マクロファージの2つのサブタイプの解析を可能なシステムを構築した。3)In vitroで脾細胞培養下でM-CSFとGM-CSFの造血因子を使い、それぞれ、炎症性マクロファージと抗炎症性マクロファージの誘導を可能とした。以上予定の3項目の遂行が出来ており、概ね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度以降の研究計画として先に述べた3つの実験を更に遂行を重ねることで、データの集積を進める。また、移植後のGVHDの標的臓器である皮膚、腸管、肝臓の組織を採取し、免疫組織化学解析を行うとともに移植後の脾細胞から単核球を分離してサイトカイン産生細胞の測定をELISPOT法により解析を行う予定である。
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