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2015 Fiscal Year Research-status Report

転写因子Foxf1aの造血幹細胞機構・疾患病態生理への関与

Research Project

Project/Area Number 26461452
Research InstitutionJichi Medical University

Principal Investigator

大森 司  自治医科大学, 医学部, 准教授 (70382843)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 窓岩 清治  自治医科大学, 医学部, 講師 (70296119) [Withdrawn]
西村 智  自治医科大学, 医学部, 教授 (80456136)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords造血幹細胞 / 転写因子
Outline of Annual Research Achievements

本研究の主な目的は転写因子Foxf1aの造血幹細胞機能への役割を明らかにすることである.平成27年度はMx-Creとの交配により造血幹細胞でのFoxf1a欠損マウスを得た.造血幹細胞領域はLineage陰性,CD117陽性,ScaI陽性,CD48陰性,CD150陽性細胞と定義した.造血幹細胞のmRNA発現をreal time PCRによって定量化し,造血幹細胞でのFoxf1a欠損を確認した.この造血幹細胞をマウスに移植し,その造血構築能を検討した.Foxf1a欠損造血幹細胞はコントロールと比較し,造血能が低い傾向を認めた.Foxf1aがインテグリン発現に関与するという報告があり,巨核球でのFoxf1a発現を認めたため,血小板・巨核球でのFoxf1a欠損を作製し,その機能を評価した.血小板機能,血小板造血,インテグリン発現に大きな影響を認めなかった.Foxf1aはVinculinのノックダウンにより発現が抑制される因子として同定した.Vinculin欠損マウスの表現形を元に心臓でのFoxf1aの役割について解析を開始した.心臓組織での機能を評価するため,心臓組織内のmRNA発現を検討した所,心臓内の線維芽細胞に強い発現を認めた.そのため,心筋特異的Creを発現するマウス,および線維芽細胞特異的Creを発現するマウスとの交配により心筋細胞特異的,および線維芽細胞Foxf1a欠損マウスを作製した.これらのマウスはメンデルの法則により産出された.心筋細胞Foxf1a欠損は心機能の変化を認めなかったが,線維芽細胞Foxf1a欠損では心エコーでの評価により心機能の有意な低下を認めた.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定通り,種々のコンディショナル欠損マウスの作製を終え,表現形の解析を開始することができた.また,線維芽細胞特異的欠損により心機能が低下するという新たな所見を得ることができた.

Strategy for Future Research Activity

1)造血幹細胞:造血幹細胞のFoxf1aの役割については,欠損造血幹細胞の造血能の低下を認めるが,確実に有意差を導き出すために,移植数をさらに増やす.また,長期の観察による造血幹細胞の老化に対する役割を観察するために二次移植も行う.有意な所見が得られれば,mRNA発現の解析から,その機序を明らかとする.
2)血小板機能:現段階で明らかな役割はないが,過去のインテグリン発現に関与するという論文に対しての反論として報告する.
3)心機能:心筋特異的ではなく,線維芽細胞特異的欠損により,心機能が低下したことから,間質細胞である線維芽細胞でのFoxf1aが心機能の維持に重要なことが示唆される.今後は,ドキソルビシン投与などの心機能負荷をおこない,さらに表現形の解析,ならびにその機序を明らかとする.

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Published: 2017-01-06  

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