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2014 Fiscal Year Research-status Report

Notchリガンド分子阻害による関節炎抑制機序の解明

Research Project

Project/Area Number 26461475
Research InstitutionTeikyo University

Principal Investigator

関根 知世子  帝京大学, 医学部, 助教 (40392005)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 南木 敏宏  帝京大学, 医学部, 准教授 (00282749)
河野 肇  帝京大学, 医学部, 准教授 (60585074)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords関節リウマチ / Notch / 炎症性メディエーター
Outline of Annual Research Achievements

関節リウマチ(RA)モデルマウスにおいて、発生において重要なNotch分子のリガンド分子であるDelta-like 1 (Dll1)を阻害すると関節炎が抑制され、そのメカニズムとしてDll1がRA関連炎症性メディエーターの産生に関与している可能性を見出した。そこで、Dll1 阻害による関節炎抑制機序の全容を解明しDll1がRA治療の新たな標的分子として有用であるかを明らかにすることを目的とし、RA関連炎症性メディエーターの産生におけるDll1の役割を解析した。
RAモデルマウスについては、KxB/Nマウス血清移入による関節炎に加えコラーゲン誘発性関節炎においてもDll1阻害により関節炎が抑制されること、滑膜線維芽細胞はDll1を発現していないがレセプターのNotch1とNotch2を発現し、関節組織マクロファージ上に発現するDll1が滑膜線維芽細胞のNotch2を活性化することによりIL-6とMMP-3の産生を増強させることを確証した。
さらに、ヒトの細胞においてもマウス同様Dll1が滑膜線維芽細胞によるIL-6とMMP-3産生に関わっているか検討を行った。RAおよびコントロールとしての変形性関節症(OA)患者由来滑膜線維芽細胞を用いた解析を行ったところ、RA滑膜線維芽細胞のNotch1発現は認められずNotch2のみ発現していた。OA滑膜線維芽細胞においてはNotch2の発現も非常に低かった。またマウス同様Dll1-Notch2相互作用によりIL-6とMMP-3産生が増強すると考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

まず、マウス細胞において詳細な解析を行い、その後ヒトで相同性の確認を行う計画だった。しかしながら、他の研究の都合で、まずこれまでの結果をヒトで確認することにした。計画順序の変更はあったが、ヒトとマウスの解析結果はほぼ同様であり、Dll1がRAにおいてもRA関連炎症性メディエーター産生に関与していると考えられる結果により学会発表に至ったことから、おおむね順調に進展していると評価した。

Strategy for Future Research Activity

平成27年度は、RAモデルマウスにおいてGM-CSFやプロスタグランジンの産生にNotchリガンドのDelta-like 1 (Dll1) が関与しているかを明らかにする。GM-CSFは主にT細胞やマクロファージから産生される。したがって、脾臓や関節に所在するT細胞やマクロファージを分離し、これらの細胞からのGM-CSF産生にDll1が関与しているか明らかにする。関与が認められない場合は、他の細胞からのGM-CSF産生にDll1が関与しているのかについても検討を行い、関節炎におけるGM-CSF産生とDll1の関係を明確にする。さらに、RAモデルマウス関節および脾臓より細胞を分離し、Dll1阻害抗体によりプロスタグランジンE2等の産生が抑制されるか解析。抑制が認められれば産生細胞を特定し、プロスタグランジン産生へのDll1の関与を明確にしていく。
平成28年度は、RA患者由来細胞においてGM-CSFやプロスタグランジンの産生へのDll1の関与を解析し、マウスとの相同性を確認する。また、RAモデルマウスにおいて、Dll1阻害による辺縁帯B細胞の消失により自己抗体産生が抑制され治療効果に繋がっているか明らかにする。

Causes of Carryover

まず、マウス細胞において詳細な解析を行い、その後ヒトで相同性の確認を行う計画だった。しかしながら、他の研究の都合で、まずこれまでの結果をヒトで確認することにした。この実験内容の入れ替えにより助成金の使用額が平成26年度と27年度で入れ替わった。その結果、平成27年度が平成26年度の交付金額より少ないものだったため、次年度に予算が移行した。

Expenditure Plan for Carryover Budget

RAモデルマウスにおいてGM-CSFやプロスタグランジンの産生にNotchリガンドDelta-like 1 (Dll1) が関与しているか明確にする。したがって、RAモデルマウスから種々細胞を分離するために必要な試薬等を購入し、Notch分子の刺激や阻害がGM-CSFやプロスタグランジン産生にどのような影響を及ぼすか解析を行う。

  • Research Products

    (4 results)

All 2015 2014

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 1 results,  Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Activation of fibroblast-like synoviocytes derived from rheumatoid arthritis via lysophosphatidic acid-lysophosphatidic acid receptor 1 cascade.2014

    • Author(s)
      Miyabe Y, Miyabe C, Iwai Y, Yokoyama W, Sekine C, Sugimoto K, Harigai M, Miyasaka M, Miyasaka N, Nanki T
    • Journal Title

      Arthritis Res Ther

      Volume: 16 Pages: 461~469

    • DOI

      10.1186/s13075-014-0461-9

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] Macrophage-derived delta-like protein 1 enhances interleukin-6 and matrix metalloproteinase 3 production by fibroblast-like synoviocytes in mice with collagen-induced arthritis.2014

    • Author(s)
      Sekine C, Nanki T, Yagita H
    • Journal Title

      Arthritis Rheumatol

      Volume: 66 Pages: 2751~61

    • DOI

      10.1002/art.38743

    • Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
  • [Journal Article] 関節リウマチとIL-72014

    • Author(s)
      関根 知世子、河野 肇
    • Journal Title

      リウマチ科

      Volume: 51 Pages: 438~443

  • [Presentation] Delta-like 1 enhances the production of pro-inflammatory mediators by fibroblast-like synoviocytes2015

    • Author(s)
      関根 知世子
    • Organizer
      第3回 Controversies in Rheumatology & Autoimmunity 国際学会 (CORA 2015)
    • Place of Presentation
      ソレント(イタリア)
    • Year and Date
      2015-03-12 – 2015-03-14

URL: 

Published: 2016-05-27  

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