2015 Fiscal Year Research-status Report
全エクソンシーケンスと血中PAD4測定による関節リウマチの新規バイオマーカー探索
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26461480
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
杉原 毅彦 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), その他部局等, 研究員 (00716441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南木 敏宏 東邦大学, 医学部, 准教授 (00282749)
針谷 正祥 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (20238207)
石崎 達郎 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター, 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (30246045)
石神 昭人 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター, 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (50270658)
田中 雅嗣 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター, 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (60155166)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 機能的多型 / PAD4 / 治療反応性予測因子 / 安全性予測因子 / 低疾患活動性を目標とした治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
東京都健康長寿医療センターの高齢関節リウマチのコホートに登録されている患者及びに外来通院中の患者約250名の末梢血からDNA抽出を行い、195サンプルに関してHumanExome Beadchipによる全エクソン領域関連解析を行った。3名はDNA抽出が不良で192名について解析。以前に当院で行われたRA59名の結果と合わせて、251名のRA患者と、東京都健康長寿医療センターで解析した非RA1885名をコントロールとして比較したところ、新たな疾患感受性遺伝子として Peptidylprolyl Isomerase D Cyclophilin D(PPID)が発見された。以前のRA疾患感受性遺伝子に関する研究では検討されていなかった遺伝子であり、RAの新規感受性遺伝子として期待される。既知の報告では細胞増殖や細胞の遊走と関連が報告されているためRAの病因を考えるうえで興味深い。現在臨床情報の集積を行っており、PPID SNPが陽性の患者の臨床像を検討し、治療反応性や関節破壊進行との関連を今後検討する。また、共同研究先のRA患者の臨床情報とDNAを回収し、PPIDの新規バイオマーカーとしての有用性を確認する。 末梢血PAD4測定については昨年度末梢血PAD4値と疾患活動性との関連がなく、PAD4は主に好中球中に認められることを示した。採血後に末梢血を放置すると血漿中のPAD4が高値になることから、RA患者では健常者と比較して好中球からPAD4がもれてくることを期待して条件を検討したが健常者との差ははっきりしなかった。PAD4 SNPと末梢血PAD4の関連を今後検討し、RA患者末梢血でのPAD4上昇とPAD4疾患感受性遺伝子との関連を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
300-400名で全エクソン解析を行う予定で、現在250名回収。共同研究先でのサンプル回収が予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
新たな発見と期待されるPeptidylprolyl Isomerase D Cyclophilin D(PPID) SNP陽性の臨床的意義を明らかにする。
RA患者での末梢血PAD4の上昇とPAD4 SNAPとの関連を明らかにする。
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Causes of Carryover |
現在300名分のhuman baeds exomechipを購入しており、検体数にあわせて追加購入行うこととしているため、次年度に繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後は全エクソン解析にかかる費用、human baeds exomechipの追加購入費、PAD4測定に関わる試薬の購入費に使用する。
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