2017 Fiscal Year Annual Research Report
The possibility that suppression of NETosis contributes to improvement of SLE
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26461490
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
竹内 康雄 北里大学, 医学部, 教授 (60286359)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 恵美子 北里大学, 医学部, 講師 (00406935)
大津 真 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (30361330)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 好中球 / 全身性エリテマトーデス / プログラム細胞死 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は、SLEで亢進すると考えられている好中球NETosisが、疾患の増悪因子になり得るのかをモデルマウスを用いて検討し、NETosisのTrigerと考えられるNOX2依存的活性酸素種(ROS)産生を抑制することで治療介入ができるかを検討することを目的としている。その際、NETosisを完全に阻害すると副作用が懸念されるため、NOX2複合体の中の酵素活性を持たない分子p40phoxをknock downしようと考えた。 この効果を判定するためには従来のNETosisの定量法では問題があったため、抗シトルリン化抗体を用いた新たな定量法を確立した。これを用いてSLEのモデルであるBXSBマウスの好中球と正常マウスの好中球のNETosisの起こしやすさを比較したところ抗核抗体陰性の若年マウスでは正常とBXSBに違いはなかったが、抗核抗体が陽性となったBXSBではNetosisは亢進しており、炎症が起きた際にすでに抗核抗体が存在していると、さらにNETosisを誘導することが示唆された。この結果は、in vitroのassayによっても裏付けられ、特にdamaged DNAである酸化DNAに対して抗体がある場合にNETosisがよく誘導されることが分かった。 一方、複数の既報により指摘されている「NOX2欠損マウスがNETosisを起こしにくい」という説については、様々な好中球活性化刺激について試したがNOX2欠損マウスでNETosisを起こさないという結果は得られず臨床応用は考え直す必要がある。 一方、NOX2を欠損させるとミトコンドリアでのROS産生が亢進することがわかり、これに伴いミトコンドリアDNAが酸化DNAとして細胞外に放出されるというデータが得られた。ミトコンドリアDNAはDAMPSとして炎症拡大的に働くことが知られているため、今後はSLE増悪との関連について検討する。
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Research Products
(2 results)