2016 Fiscal Year Annual Research Report
Studies for the evaluation of bradykinin cleaving enzymes and the establishment of Japanese disease condition of hereditary angioedema
Project/Area Number |
26461493
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
大澤 勲 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (60407252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
恩田 紀更 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (60465044)
井下 博之 順天堂大学, 医学部, 助教 (80646117)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 遺伝性血管性浮腫 / C1-inhibitor / ブラジキニン / アンジオテンシン転換酵素 / アミノペプチダーゼP / DPP-IV |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、遺伝性血管性浮腫(HAE:hereditary angioedema)における血管性浮腫の発作の出現機序について、ブラジキニンの代謝からみた最終的な実験のまとめと結果の発表を中心に活動した。 HAE患者20名32検体(非発作時:18検体、発作時:14検体(非腹痛発作/腹痛発作=8/6))と健常人の血清を採取し冷凍保存した。ELISA法にてBK分解酵素であるneprilysin(NEP)、angiotensin-converting enzyme(ACE)、carboxypeptidase N(CPN)、dipeptidyl peptidase-4(DPP-4)、aminopeptidase 1 (APP1)、 aminopeptidase 2 (APP2)の酵素活性を測定した。また、全患者の血清C4・C1-inhibitor・C1q値を測定し、酵素活性の結果と比較検討した。その結果、NEP活性とACE活性、CPN活性とAPP1活性、APP1活性とAPP2活性の間には有意な正の相関が認められた。HAEの非発作時:非腹痛発作時:腹痛発作時を比較すると、DPP4活性において、非腹痛発作時と腹痛発作時は非発作時に比較して有意に低く、ACE活性において、非腹痛発作時は、非発作時と腹痛発作時に比較して有意に高かった。血清C4・C1-inhibitor・C1q値とBK分解酵素活性の間には、有意な相関は認められなかった。以上より、種々のBK分解酵素活性を測定することにより、BK分解という側面からHAE発作の閾値や重症度を解明することが可能となり、さらにはHAEにおける新規治療薬開発の一助となる可能性が示唆された。これらの結果は、26th International Complement Workshopで発表しJapanese Travel Awardを受賞することができた。
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Research Products
(3 results)