2014 Fiscal Year Annual Research Report
医療・介護関連肺炎における喀痰検査、予後予測、耐性菌リスクに関する包括的研究
Project/Area Number |
26461518
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
山中 克郎 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (40460563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八谷 寛 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (30324437)
寺澤 晃彦 藤田保健衛生大学, 医学部, 准教授 (30399597)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 肺炎 / 喀痰検査 / 観察研究 / システマティックレビュー |
Outline of Annual Research Achievements |
院内倫理審査のプロトコール承認を受け、藤田保健衛生大学病院にて診療を受けた医療介護関連肺炎(NHCAP)患者の前方視的データーベース登録を開始した。書面にて参加同意を得たNHCAP患者について性、年齢、背景因子、合併症、全治療の有無、喀痰検査結果(グラム染色、培養)、予後因子(A-DROP/I-ROAD、CURB-65、IDSA-PSI)、初回治療抗菌薬とその効果判定、肺炎発症後1・3・6か月後の患者状態について登録を行った。平成26年4月1日より症例登録を開始し、現在までに17人が登録完了した。症例登録を継続中である。 PubMedおよびGoogle ScholarのCitation-trackingにて2014年までに喀痰のグラム染色検査を検討した文献を検索した。人工呼吸器関連肺炎を除く市中肺炎を中心とした肺炎患者集団について喀痰グラム染色検査を実施し、診断精度、診断変更への貢献、治療方針変更への貢献、患者アウトカムへの貢献を検討している研究を採用とした。検索された219件の論文のうち、今回のテーマと関連する27件の文献を精査し、合計2337人を対象とした14件の研究論文を採用とした。研究のサンプルサイズは中央値168(範囲42-591)人で、13件の研究にて喀痰グラム染色による起因菌を同定する診断精度が検討してあり、5件にて治療変更に関する喀痰グラム染色の貢献度が評価されていた。喀痰グラム染色の患者アウトカムへの貢献を検討した報告はなかった。採用された文献の研究デザインは多様であり、起因菌のグルーピングや採用されたreference standardの設定も研究毎に異なっていた。すべての研究において起因菌を同定する参照基準は不完全(参照基準バイアス)であった。今後各起因菌に対する診断精度、治療変更の貢献度についてメタ分析を実施し、論文化予定である。
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Research Products
(2 results)