2014 Fiscal Year Research-status Report
小児生活習慣病に対する効果的運動介入方法の構築:指標としてのマイオカイン系の解明
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26461535
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
山本 幸代 産業医科大学, 医学部, 講師 (20279334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 俊介 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (20515481)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 小児肥満 / 小児メタボリックシンドローム / ビタミンD / 腹囲 / 尿酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、小児肥満・メタボリックシンドローム(以下MS)に対する運動プログラムを作成し、その実践がマイオカインの分泌動態におよぼす影響を検討することを目的としている。最終的には、マイオカインの運動療法の効果判定のためのマーカーとしての有効性も検討することを目的としている。本年度の目的は小児MSの病態把握を目的とし、種々の代謝マーカーの変動について検討を行った。さらに、抗酸化の指標としても注目されている血中ビタミンD(VitD)値低下と肥満関連因子との関連性の検討した。 対象は肥満児16名(男:女=6:10、6歳1か月-17歳9か月)。血中25(OH) VitD濃度と身体測定値及び肥満関連因子を測定した。16名中7名はMSの基準を満たした。25(OH) VitDはMS群で有意に低下していた(15.3±2.3 ng/ml v.s. 21.3±1.9 ng/ml, p<0.05)。VitD欠乏(25(OH)D<20 ng/ml)の頻度は、MS群で有意に多かった(3/7名,42.9%v.s. 0/9名0.0%, p <0.05)。単変量解析で血清25(OH)D濃度はPTH(r=0.71, p <0.01), BMI(r=0.61, p <0.05), 腹囲(r=0.52, P<0.05), 尿酸(r=0.51, p <0.05)と負の相関を認めた。VitDは小児MSにおいても低下しており、肥満関連因子との関連が明らかとなった。小児においても病態進展に関与している可能性が考えられた。今後は身体活動レベルとの関連を引き続き検討する予定としている。また最終的な目的である小児MSにおけるマイオカイン分泌動態の検討のため、同一の対象においてマイオカインの解析もすすめ、血中ビタミンD濃度との関連も検討する予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、小児肥満・メタボリックシンドローム(MS)に対する運動プログラムを作成し、その実践がマイオカインの分泌動態におよぼす影響を検討する。運動療法の効果判定の指標としてのマイオカインの有用性やそれを指標とした運動介入の効果を検討することにより、現代の主要課題である小児生活習慣病の病態解明や効果的な運動療法を構築することを目指した研究を行う。 まず、小児肥満・MSにおいて代謝マーカーの変動を検討し、病態の解明および、病態におけるマイオカインの関与を検討する。具体的にはすでに肥満小児・MS児においてサイトカイン、ケモカインなどの分泌動態を検討ししており、今後は、マイオカイン分泌動態との関連性を検討することを予定している。またマイオカインと肥満関連因子との相関を検討を進めていく予定であり、やや遅れていると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
肥満小児・メタボリックシンドローム(MS)児の病態の把握するため、サイトカイン、ケモカインなどの分泌動態を検討しているが、今後は、マイオカイン分泌動態の検討を進めると同時に肥満関連因子との関連性を検討することを予定している。現在小児MSを対象としサイトカイン、ケモカイン、マイオカインの測定を行っており、身体活動性との関連や肥満関連因子との関連性の検討を進めていく予定である。本研究では、小児肥満・MSに対する運動プログラムを作成し、その実践がマイオカインの分泌動態におよぼす影響を検討することを目的としている。すでに運動療法DVDプログラムの作成を行っており、今後それを用いた運動療法の指導を導入する方針としている。
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Causes of Carryover |
現在すでに集積された症例に関しては、マイオカイン、サイトカインなどの測定を順調に進められている。まだ症例集積の途中であり、当初予定していた症例数には若干満たしていないためその分の解析が進んでいなかった分、試薬などの物品購入が予定よりも少なかったのことが主な理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
さらに症例を集積し、引き続き、マイオカイン、サイトカインの測定を継続していく計画である。また、運動療法介入のプログラムとして運動DVDをすでに作成している。今後はDVDによる運動介入による、マイオカイン、サイトカインの変動についても引き続き検討するために使用していく予定である。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Mutation spectrum and phenotypic variation in nine patients with SOX2 abnormalities2014
Author(s)
Suzuki J, Azuma N, Dateki S, Soneda S, Muroya K, Yamamoto Y, Saito R, Sano S, Nagai T, Wada H, Endo A, Urakami T, Ogata T, Fukami M
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Journal Title
J Hum Genet
Volume: 59
Pages: 353-356
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Molecular and clinical characterization of glucokinase maturity-onset diabetes of the young (GCK-MODY) in Japanese patients2014
Author(s)
Kawakita R, Hosokawa Y, Fujimaru R, Tamagawa N, Urakami T, Takasawa K, Moriya K, Mizuno H, Maruo Y, Takuwa M, Nagasaka H, Nishi Y, Yamamoto Y, Aizu K, Yorifuji T
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Journal Title
Diabet Med.
Volume: 31
Pages: 1357-1362
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] Galanin like peptide gene expression in neural lobe of rat pituitary; effect of milk deprivation and refeeding2014
Author(s)
Goto M, Yamamoto Y, Kubo K, Ishii M, Saito R, Araki S, Kawagoe R,Kawada Y, Kusuhara K
Organizer
Neuroscience 2014,the Society’s 44th annual meeting
Place of Presentation
Washington Convention Center, Washington DC, USA
Year and Date
2014-11-15 – 2014-11-20
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