2014 Fiscal Year Research-status Report
成長障害の病態解明―新たなアプローチによるGH-IGFs系シグナル異常の解明
Project/Area Number |
26461546
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
鞁嶋 有紀 鳥取大学, 医学部, 講師 (20403412)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 成長障害 / 病態解明 / GH-IGFシグナル / 次世代シークエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
成長ホルモン(Growth hormone: GH)とGHにより分泌が誘導されるインスリン様成長因子[insulin-like growth factor(IGF)]は人体の成長に関わっている最も重要な成長因子である。しかし、GH-IGFシグナルには多くの蛋白が複雑に関わっており、ヒトの成長障害との関連についてはGH、IGF自身の分泌障害以外は未だ明らかにされていない。本研究において、私達は、これまで明らかにされていなかった成長障害とGH-IGF系、およびシグナル関連蛋白との関連を検討するため、原因不明の低身長患者を対象に、次世代シークエンサーを用い、GH-IGF系シグナル関連蛋白のエクソーム解析を行っている。 本研究は、患者を対象とした、遺伝子解析の研究であるため、平成26年度はただちに本学倫理委員会に申請を行った。申請が受理後に、対象とみられる患者にインフォームドコンセントを行い、同意が得られた患者のみ エクソーム解析を開始した。 また、次世代シークエンサーによる解析が、可能かどうか、研究に開始する前に、研究協力者である難波(鳥取大学生命機能研究支援センター教授)および足立(同助教)と十分な検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年度は、ただちに 本研究の倫理委員会の申請を行ったが、申請書作成後、後受理までに2か月以上かかり、さらに対象者のサンプルを得られるのに時間を要したこと、次世代シークエンサーによる遺伝子解析が可能となるための調整に時間を要したことが理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、対象者をさらに増やして、解析を行う予定である。近日中にすでに提出済みの六名の遺伝子解析結果が明らかになる予定であり、遺伝子異常が同定された場合は、機能解析の研究をただちに開始する予定である。
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Causes of Carryover |
前述のように、研究の開始が遅れたこと、対象者が予想より下回り、かつ費用を最も使用すると思われる次世代シークエンサーの解析費用が、研究が遅れたことにより次年度に持ち越すこととなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
対象者をさらに増やし、次年度使用額は、次世代シークエンサーの解析費用に充てる予定である。
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