2017 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of Regenerated Bone Marrow by Adipose-derived stromal cells grown on a hydroxyapatite scaffold
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26461595
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
植田 高弘 日本医科大学, 医学部, 准教授 (20322505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
右田 真 日本医科大学, 医学部, 助教授 (50256963)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 脂肪由来間葉系幹細胞 / 人口骨髄 / 血管炎 / 幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
脂肪由来間葉系幹細胞を用いた骨髄再生の研究・人工骨髄の作成をめざして研究を行った。 脂肪由来間葉系幹細胞はさまざまな組織系統に分化が可能であり、①皮下組織から比較的容易に大量に採取できる。②採取細胞に幹細胞の割合が高く③骨髄由来間葉系幹細胞より増殖能力が高く、再生因子を多く分泌することがわかってきている。また近年ヒトでは造血支持作用の他に,MSC には種々の液性因子を放出して,炎症に対して抑制的に働く作用があることや、さらに炎症部位や組織傷害部位に集積しやすい性質もある。以上のことからMSCは炎症疾患改善効果や造血幹細胞移植における生着促進やGVHD 制御に有用だと期待されている。本研究は脂肪由来間葉系幹細胞と骨由来であるハイドロアパタイト(HA)を共培養することにより人工的に造血微小環境を構築し、造血幹細胞の維持・増殖・分化を再現できる人工骨髄を作成し、造血幹細胞と脂肪由骨髄のニッチの制御機構のさらなる解析を行う。MSC はHLA を発現しているものの共刺激分子を発現していないためアロ反応性T 細胞を活性化しないため汎用性の高ソースであり、最終的には、骨髄不全患者への臨床応用や対外自己造血システムの構築から供血者不足の解消をも目指す研究である。 現在までにマウス脂肪由来間葉系幹細胞を用いて人工骨(HA)中に長期造血細胞の維持が可能な人工骨髄の作成に成功した。また骨髄を再生する脂肪由来間葉系幹細胞の特性を理解するため血管炎に対する抗炎症効果や炎症改善の効果も併せて研究し人工骨髄を作成する機序も解明を行い、さらにはヒト脂肪由来間葉系幹細胞を用いた人工骨髄をHA内に作成し長期の未分化なヒト造血細胞の維持の有無を検討している。
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Research Products
(1 results)