2016 Fiscal Year Annual Research Report
The control and the role of DAMPs in acute and chronic renal injury
Project/Area Number |
26461615
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
川崎 幸彦 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (00305369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細矢 光亮 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80192318)
橋本 浩一 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (50322342)
陶山 和秀 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (90423798)
大原 信一郎 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (00566846)
鈴木 順造 福島県立医科大学, 看護学部, 教授 (20171217)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | DAMPs / HUSモデル / HMGB1 / VEGF / アンギオポエチン1 / 内皮細胞障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的:私達は、急性・慢性腎障害の発症、進展過程におけるDAMPsの役割を検討するためにHUS動物モデルを使用し、DAMPsの主たる因子であるHMGB1発現と各種サイトカイン濃度との関連性について検討した。 方法:6週齢のC57BL/6マウスにリポポリサッカライド(LPS)と志賀毒素(Stx2)を腹腔内投与し重症型と軽症HUSマウスモデルとコントロール群を作製し経時的な組織病変の推移を解析した。また、投与後3,6,12,24,48時間,1,2,4週間に経時的にと殺を行い、血液を採取して、HMGB1に加え、各種サイトカインやケモカイン濃度を測定した。 結果:1.重症型HUSマウスモデル群において内皮細胞障害とメサンギオリーシスがLPS+Stx2投与後3時間から72時間に認められた。2.血清HMGB1濃度は3時間後ですでにピーク濃度に達し、12時間後には前値に復した、3.GM-CSF、IFN-γ、IL-1β、IL-5、IL-6、IL-12、IL-13、MCP-1、TNF-αは6時間後にピークを認め、その後減少した。また、抗炎症性サイトカインであるIL-10は3-24時間にかけて上昇傾向がみられた。4.軽症型HUSマウスモデル群では、回復期においてVEGFとアンギオポエチン1濃度が上昇し、組織内発現が強く出現した。4.重症型HUSマウスモデル群において発症早期にHMGB1が出現し、その後、経時的に炎症性、抗炎症性サイトカインが誘導されていた。さらに、腎障害からの回復期にはVEGFとアンギオポエチン1などの血管新生因子の関与が示唆された。 考察:HUSマウスモデルにおいてDAMPsの発現とその後の炎症性、抗炎症性サイトカイン誘導との関連性が明らかになり、さらに腎障害回復期における血管新生因子の関連性が示され、これらの所見は、腎障害の制御に役立つ可能性が示唆された。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Differences in clinical findings, pathology, and outcomes between C3 glomerulonephritis and membranoproliferative glomerulonephritis2016
Author(s)
Kawasaki Y, Kanno S, Ono A, Suzuki Y, Ohara S, Sato M, Suyama K, Hashimoto K, Hosoya M
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Journal Title
Pediatr Nephrol
Volume: 31
Pages: 1091-1099
DOI
Peer Reviewed
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