2014 Fiscal Year Research-status Report
先天性腎尿路形態異常の発症における抗酸化防御機構の関与
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26461622
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
新村 文男 東海大学, 医学部, 准教授 (30282750)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 先天性腎尿路異常 / 抗酸化防御機構 / 酸化ストレス / Keap1 / Nrf2 |
Outline of Annual Research Achievements |
Keap1は抗酸化防御機構の鍵となる転写因子であるNrf2と結合して不活化する役割を担っている。本研究ではKeap1ノックアウトマウスにおける腎尿路奇形の発症について検討を加えるため、別の研究にて解析していたKeap1(+/-)マウスどうしを交配して得られた凍結胚を用いて、Keap1(-/-)マウスを得ることから開始した。凍結胚を融解し、偽妊娠マウス子宮に移植して、マウスを得たが、すべて野生型のマウスのみが得られた。その結果を受けた後に、凍結胚の残りのストックを用いて、胚融解によるマウス供給を試みたところ、やはり出生してくるマウスは全て野生型という結果であった。現在、生まれてきたマウスのDNA解析にて、なんらかのコンタミネーションがあった可能性を除外する作業中である。出産に至る確率としても24%と、通常より低くなっており、Keap1遺伝子の欠損が何らかの影響を与えている可能性も否定できない。現在、別の方法でのマウス供給として、当該遺伝子の変異アレルを有する凍結精子を他の研究者から供与を受け、人工受精によりマウスを得ているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
マウスの供給において、予想外の状況に直面し、予定通りのマウスを得ることが困難となっている。その原因を探索するとともに、遅れを取り戻すべく、別の方法によるマウス供給の計画をたてて、実施しているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
目的とするマウスを効率よく繁殖させ、腎尿路の表現型解析を進めたいと考えています。人工受精による繁殖を考えていましたが、初年度の状況を鑑み、自然交配による繁殖がより確実と考えるに至っています。また、尿細管特異的なKeap1不活化マウスについても、交配による作成をスタートさせる必要があると考えています。
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Causes of Carryover |
マウスの解析については、その準備をするのみで実際の解析に至らなかったことにより、余剰金が発生しています。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
解析対象となるノックアウトマウスを効率よく繁殖させることが必要と考えています。人工受精による繁殖を考えておりましたが、今年度の状況を踏まえ、自然交配による繁殖を進めることとしました。また、次のステップで解析の対象と考えている、尿細管特異的なKeap1不活化マウスについても、交配を開始して、マウスを得るべく準備を開始する予定です。
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