2016 Fiscal Year Annual Research Report
Involvement of the concentrative nucleoside transporter on mizoribine absorption syo
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26461626
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
岡田 満 近畿大学, 医学部, 教授 (20233348)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 薬物動態 / 医学 / 遺伝子多型 / トランスポーター / Na依存性 |
Outline of Annual Research Achievements |
免疫抑制薬のひとつであるミゾリビンは、小児の頻回再発型ネフローゼ症候群の治療薬として使用されるが、十分な血中濃度が維持された場合に著効を示す。しかし、ミゾリビンの血中濃度は、個体差および日による変動が激しく、消化管での吸収状態が体内薬物動態に大きく影響すると考えられる。申請者は、これまでにミゾリビン吸収にはヒト濃縮型核酸トランスポーター(concentrative nucleoside transporter:hCNT)のCNT2輸送系が関与していることを見出している。本研究では、ミゾリビン吸収における個体差の原因が、hCNT1,2,3遺伝子多型に関連しているかを究明することを目標に検討してきた。研究計画として、平成26年度には、hCNT1~3遺伝子多型の判定を行なう方法の確立を目指して検討した。その結果、全血によりhCTN1~3多型の判定を簡便に行なう方法を確立し、一部の症例における遺伝子多型の発現を確認した。平成27年度には症例数を増やしてhCNT1~3遺伝子多型とミゾリビン吸収との関連について検討した。今年度は、最終集計として、正確に登録出来た症例73例について、統計学的処理を行ない、関連性について結論を出した。その結果、今回の検討においては、hCNT1~3のSNPとミゾリビン体表面積当たりの血中濃度値には明らかな関連性が認められないことを明らかにした。また、ミゾリビン血中濃度が2(μg/ml/m2)以上と2未満の症例に分けての検討においても、明らかな差がみられなかったことを見出した。
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