2014 Fiscal Year Research-status Report
超早産児における光線療法の適応基準確立のための多施設共同研究
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26461633
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中村 肇 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (40030978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 仁 香川大学, 医学部, 准教授 (30253272)
吉村 健一 金沢大学, 大学病院, 教授 (30415517)
細野 茂春 日本大学, 医学部, 准教授 (50339339)
森岡 一朗 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80437467)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 新生児黄疸 / 核黄疸 / 高ビリルビン血症 / アンバウンドビリルビン / 光線療法 / 交換輸血 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究者らが中心となり、新生児黄疸管理研究会、新生児医療連絡会の協力のもと、我が国の新生児黄疸管理の現況について調査し、在胎30 週未満で出生した早産児では年間約7名で核黄疸が発生していることを明らかにした。 初年度には、2012年1月より2014年11月までの3年間に神戸大学周産母子センターに入院し、研究者らが従来から使用している神戸大学黄疸基準により黄疸管理されていた新生児1,184例を対象に、血清総ビリルビン値、血清アンバウンドビリルビン値のデータを集積し、光線治療および交換輸血の適応基準に達していた児の頻度を明らかにした。予想通りに、交換輸血の基準に達していた児は48例あったが、実際に交換輸血を施行されていた児は4例のみであった。また、光線療法該当例のうち、血清アンバウンドビリルビン値により適応基準に達していた児の割合が高いことも明らかになった。 これらのデータから、当初計画していたプロトコルを一部改変し、新しいプロトコルを作成した。新プロトコルの妥当性については、今回得られたデータを対照群として、本年4月から新プロトコルで黄疸管理を実施し、その成績を比較することにした。評価法としては、新プロトコル下での交換輸血適応になった症例の割合、光線療法施行時間の短縮をプライマリー・アウトカムとして、死亡または神経発達障害をセカンダリー・アウトカムとして、より安全で、より効果的な光線治療の適応基準の確立を目的とすることに変わりはない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
神戸大学周産母子センターに入院した新生児の過去3年間にわたる血清総ビリルビン値、血清アンバウンドビリルビン値のデータをもとに、1992年に策定された現行の神戸大学の黄疸治療基準の妥当性を検討した。その結果、近年導入されたLEDランプを用いた光線治療装置により、以前の機器に比べて、より効果的に血清ビリルビン低下効果がみられ、交換輸血適応の高ビリルビン血症例でも強力な光線照射により代用されていることが判明した。また、光線治療基準においては、血清アンバウンドビリルビン値による光線治療基準値が低く設定されているために、過剰な光線治療が行われてきた可能性が明らかとなった。 これらのデータの分析結果をもとに、2015年2月11日に分担研究者会議を開催し、当初計画していたプロトコルの一部を改変したプロトコルを作成し、その妥当性について意見交換し、2015年4月より神戸大学周産母子センターで運用を開始した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画では、2種類のプロトコルの間でのランダム化して割り付けによる方法を計画していた。しかし、初年度に実施した過去3年間のデータ分析により、従来型のプロトコルによる詳細な研究成績を得ることができたので、そのデータをもとに新プロトコルの策定ができたことより、当初の計画を一部改変し、過去3年間のデータと今年度から開始している新プロトコルによるデータを比較検討することにした。 日常診療でルーチンにUBアナライザーで血清TB値および血清UB値を測定している兵庫県立こども病院、加古川西市民病院、姫路赤十字病院、高槻病院、淀川キリスト教病院、日本大学医学部板橋病院、香川大学医学部附属病院でも新プロトコルでのエントリーを開始する。光線療法の効果判定は、当初の計画通りで、プライマリー・アウトカムとして、1)交換輸血基準に達する症例の割合、2)光線療法施行時間の算定、セカンダリー・アウトカムとして死亡または生後18か月における神経発達障害で評価する。
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Causes of Carryover |
データ集積方法が確立していなかったために、データ入力を委託せずに、研究者自らが行ったために、人件費を節減できた。また、データ数も限られており、現有のパソコンでデータ管理を行ったため、今年度は物品費を節減できた。次年度からは、データ数が増加するので、多施設で同時入力できるようにするために充当したい。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成26年度に生じた次年度使用額は、平成27年度予算と合わせて、データベース構築のために、サーバー用パソコンおよび各施設で入力するためのソフト購入に充てる。 他は当初計画通りに進める。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Serum unbound bilirubin as a predictor for clinical kernicterus in extremely low birth weight infants at a late age in the neonatal intensive care unit.2015
Author(s)
Morioka I., Nakamura H., Koda T., Sakai H., Kurokawa D., Yonetani M., Morisawa T., Katayama Y., Wada H., Funato M., Takatera A., Okumura A., Sato I., Kawano S., Iijima K
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Journal Title
Brain Dev.
Volume: 37
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Current incidence of clinical kernicterus in preterm infants in Japan.2015
Author(s)
Morioka I, Nakamura H, Koda T, Yokota T, Okada H, Katayama Y, Kunikata T, Kondo M, Nakamura M, Hosono S, Yasuda S, Yokoyama N, Wada H, Itoh S, Funato M, Yamauchi Y, Kye Lee Y, Yonetani M
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Journal Title
Pediatr Int.
Volume: 57
Pages: 印刷中
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Postnatal serum concentrations of endogenous free fatty acids in newborns admitted to the neonatal intensive care unit: Effects on unbound bilirubin.2014
Author(s)
Koda T., Morioka I., Yokota T., Kurokawa D., Fujita K., Nagasaka M., Matsuo K., Shibata A., Sato I., Kawano S., Yamada H., Nakamura H., Iijima K.
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Journal Title
Ann Clin Biochem.
Volume: 51
Pages: 680-68
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] Unbound serum bilirubin levels and kerinicterus in Japanese preterm infants less than 30 weeks gestation.2014
Author(s)
Ichiro Morioka, Tsubasa Koda, Hitomi Sakai, Masahiko Yonetani, Takeshi Morisawa, Yoshinori Katayama, Hiroshi Wada, Akihiro Takatera, Akihisa Okumura, Itsuko Sato, Seiji Kawano, Hajime Nakamura, Kazumoto Iijima.
Organizer
Pediatric Academic Society and Society for Asian Pediatric Research Joint Meeting
Place of Presentation
Vancouver, Canada
Year and Date
2014-05-03 – 2014-05-06
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