2017 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of autoimmune responses against DNA mismatch repair enzymes in dermatomyositis
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26461656
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
室 慶直 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (80270990)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 皮膚筋炎 / 自己抗体 / 多発性筋炎 / DNAミスマッチ修復酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
DNA修復機構は細菌からヒトまで保存されている重要な生命機構である。DNA mismatch repair (MMR)はミスマッチ認識から始まる機構で、ヒトではミスマッチ認識に必要な7種の酵素(MSH2, MSH3, MSH6, PMS1, PMS2, MLH1, MLH3)が存在する。我々は、世界で初めて各種膠原病患者において、これら酵素群に対する自己抗体が見出され、その対応抗原はMLH1、PMS1、 MSH2、PMS2に限定されていることを報告した。抗体のスクリーニングに、通常の抗核抗体検査に用いるHEp-2細胞が特定の染色パターンを呈さないことが市販ポリクローナル抗体の使用で明らかになったので、次にヒト培養角化細胞であるHaCaT細胞(対象にメラノーマ培養細胞)を用いて、メタノール・アセトン固定とパラホルム固定の二通りについて、MLH3を除く6種類の酵素に対するポリクロ―ナル抗体で染色を行った。その結果、パラホルム固定したHaCaT細胞では、6種全て核内における染色が示された。それらの染色強度はHaCaT細胞でより強い結果が得られ、今後、抗MMR酵素抗体のスクリーニングにパラホルム固定HaCaT細胞が臨床検査に導入される有用性があると考えた。 次に、MMR酵素の細胞内での発現様式変化を生じさせる刺激応答を探索する目的で、HaCaT細胞に紫外線照射刺激を加え、間接蛍光抗体法で各酵素の局在と蛍光強度により推定した発現増加につき検討した。その結果、どの酵素についても明らかな局在の変化は示さなかったものの、いくつかの酵素については紫外線照射により蛍光強度が線量依存性に増加していた。興味深いことに、自己抗体のターゲットなる頻度が最も多いMLH1、PMS1についていずれも蛍光強度が増加していたことより、MMR酵素の自己免疫応答と紫外線照射の間に関連があることが推定された。
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Research Products
(11 results)