2015 Fiscal Year Research-status Report
新しい手法を用いたヒト乳頭腫ウイルスによる皮膚病変の発症機構の解明
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26461674
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
金子 高英 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (20333718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤村 大輔 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60196334)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ウィルス / 遺伝子 / 角化 / 増殖 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)病変の癌関連遺伝子の網羅的検索:パーソナル型の次世代シークエンサーであるイルミナmiSEQ を用いて、TruSeq Amplicon Cancer Panel にて癌関連遺伝子を増幅し変異を検索した。癌関連遺伝子48について検索を行った。さらにボーエン病、ボーエン様丘疹症において、それらの変異と、臨床、組織、経過との相関性について比較検討した。 2)HPV のメチル化の測定:HPV のL1 遺伝子とthe long control region 領域についてバイスルファイトシークエンスを行った。サンプルからDNA を採取、重亜硫酸ナトリウム処理にて処理。PCR を行い、シークエンスを実行した。バイスルファイト処理をしたもの、しないものの塩基配列を比較して、メチル化の部位を同定した。メチル化の有無によって、臨床症状、組織、経過などに違いが生じるか解析を試みた。 3)難治性良性病変でのHPV の染色体への挿入を確認:良性にもかかわらず治療抵抗性の疣贅などでは、低リスク型のHPV が染色体に挿入され、病変が持続されるのではないかと考え、良性の疣贅などについて、DNA や凍結サンプルを保存し、臨床的に難治性であったサンプルの染色体への挿入の有無を調べるためにAPOT 法を施行し、解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度に予定していた3つの計画、すなわち1)病変の癌関連遺伝子の網羅的検索、2)HPV のメチル化の測定、3)難治性良性病変でのHPV の染色体への挿入を確認、に関してはおおむね予定した内容で実行できており、結果も出てきている。ゆえにおおむね順調に進展しているものと自己判定している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度から施行している1)HPV関連皮膚腫瘍(ボーエン病、ボーエン様丘疹症、疣状癌、難治性疣贅、その他の有棘細胞癌)からの蓄積とサンプルの追加保存、2)HPVウイルス型の迅速診断、すなわちsmartAmpによるHPVウイルスの感染の有無の確認とシークエンスによるHPVのタイプの決定、3)amplification of pappillmavirus oncogenic transcript (APOT) assayを用いたHPVの染色体への挿入の判定に関しては本年度以降も引き続き症例数の上乗せ、結果の解析を継続的に行っていく。また同時に平成27年度に施行した1)病変の癌関連遺伝子の網羅的検索と臨床組織学的特徴や臨床経過との比較検討、2)DNAバイスルファイト処理化によるHPV のメチル化の測定、3)難治性良性病変でのHPV の染色体への挿入の確認に関しても引き続き症例数の上増やし、結果の解析を継続する。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] Mycosis fungoides bullosa associated with bullous pemphigoid.2015
Author(s)
Korekawa A, Kaneko T, Nakajima K, Rokunohe D, Akasaka E, Nakano H, Sawamura D, Fukui T, Takiyoshi N, Kitamura H, Harada K
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Journal Title
Int J Dermatol
Volume: 54
Pages: e366-e368
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] 紅皮症化した毛孔性紅色粃糠疹2015
Author(s)
滝吉典子、金子高英、会津隆幸、中野 創、澤村大輔
Organizer
日本皮膚科学会青森地方会第371回例会
Place of Presentation
ホテルニューキャッスル(青森県弘前市)
Year and Date
2015-08-30 – 2015-08-30
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