2015 Fiscal Year Research-status Report
SP細胞を標的とした皮膚癌幹細胞同定と解析:癌根治への新戦略
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26461694
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
村尾 和俊 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 准教授 (40363171)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 癌幹細胞 / 有棘細胞癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
有棘細胞癌とボーエン病の細胞株を作成し、これまでに樹立された細胞株と共にヌードマウス及びNOD/SCIDマウスに移植し担癌マウスモデルを作成し検討を行った。今年度はside population cellとCD98発現細胞について検討した。①Side population:フローサイトトリーで解析した結果有棘細胞癌では0.5~1%程のside population cellが存在していた。Sortingし、三次元培養モデルでside population cellとnon-side population cellの腫瘍形成能を検討したが、いずれの細胞群も腫瘍は形成しなかった。これは、sortingできた細胞が600と少なかったことが一因と思われる。②CD98:細胞株からネズミに作成したSCCにおいては全細胞が強発現していた。ボーエン病では確認できていない。手術サンプルの免疫染色では、強発現から発現減弱まで多様な発現態度を示しており、今回の検討結果とは異なっていた。細胞株化したことにより細胞表面蛋白の発現が変化した可能性を考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
担癌マウスモデルを作成し実験を行っている。ヒトの皮膚癌組織は古くより免疫不全マウスにおいても生着が難しい事が知られている。このためヌードマウスのみでなく、NOD/SCIDマウスも使用して行ったが、担癌モデルの作成には成功しているが、腫瘍の増殖速度がかなり遅く、継体により解析を行える腫瘍を得るのに予想以上に時間がかかってしまい、進捗状況はやや遅れている。現在はこの問題を克服するために、新たなhumanized modelを作成し、より腫瘍の成長が促される様に改善策をとっている。
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Strategy for Future Research Activity |
Side population cellとnon-side population cellを腫瘍から分離し、FACSでsortingし、これらの細胞の特性を比較検討する。Humanized modelを用い、これら2群をマウスに移植し腫瘍形成能を検討する。明らかな腫瘍形成能に差がみられれば、これらの細胞群よりmRNAを抽出し、マイクロアレイでそれぞれに特異的な分子を探求し、できればRNAiでその分子をdown regulationし、腫瘍形成能への影響を検討する。また、マウスでのhumanized modelを用いても腫瘍形成速度が遅い可能性が考えられるため、同時にin vitroのassay(spheroid formation assay)を並行して行う予定である。
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Causes of Carryover |
発注は済んでいたが、納品が4月になったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記理由であり、既に使用済みである。
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