2014 Fiscal Year Research-status Report
児童における抗精神病薬誘発性糖代謝異常・体重増加とインクレチンの関連について
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26461714
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小野 信 新潟大学, 医歯(薬)学総合研究科, 非常勤講師 (60623402)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 抗精神病薬 / 体重増加 / 糖代謝異常 |
Outline of Annual Research Achievements |
10歳~17歳の統合失調症、双極性障害、自閉症スペクトラム障害を対象に、オランザピン 、リスペリドン投与前、開始後の体重増加、GIP定量を含む経口糖負荷試験を用い、前方視的研究を行っている。 今年度は、入院後の体重変化について、137名を対象に肥満度、痩せの経過について予備的検討を行った。平均年齢は13.0±2.9歳、男女比は87:40、平均入院期間は103日であった。30日以上入院した89名では、入院時と退院時の肥満度の比較を行ったところ、標準より肥満度がプラスの群(N=59)では有意な改善がみられた。同様に標準より肥満度がマイナスの群(N=30 )でも、やせが有意に改善していた。入院環境といった要素も体重変化に影響を与えているため、今後も引き継き、前方視的なサンプリングを行い、ゲノム情報、臨床データ、インクレチン値の解析を行い、体重変化、糖代謝、GIP遺伝子多型、GIP分泌能変化のメカニズムの解明を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
オランザピン 、リスペリドン投与前後の症例を対象として、GIP測定を含めたデータ収集、体重変化についての解析を開始しており、サンプリング、遺伝子解析等の実験系については支障なく遂行している。H26年度は、対象薬剤以外の内服例が多く、サンプリングが収集数に満たなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
対象症例を外来症例まで広げ、サンプリングの修正を行い、目標サンプル数まで達成する。また、抗精神病薬を内服していない症例で、かつ十分な同意が得られた症例については、解析の対照コントロールをしてサンプリングに追加する予定である。
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Causes of Carryover |
児童症例を対象として、GIP測定を含めたデータ収集、体重変化についての解析を行っており、サンプリング体制や遺伝子解析等の実験系については支障なく遂行している。H26年度は、対象薬剤以外の内服例が多く、サンプリングが収集数に満たなかったため、未使用額が発生している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
対象症例を外来症例まで広げ、サンプリングの修正を行い、目標サンプル数まで達成する。また、抗精神病薬を内服していない症例で、かつ十分な同意が得られた症例については、解析の対照コントロールをしてサンプリングに追加する予定である。経口糖負荷試験、インクレチンの定量、関連遺伝子タイピングはH26年度と同様のため、未使用額については、追加サンプリング症例の外注検査(1症例当り:16,500円)とTaqMan& Genotyping Assays(1SNP当り:50,000円)にあてる。
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