2016 Fiscal Year Research-status Report
児童における抗精神病薬誘発性糖代謝異常・体重増加とインクレチンの関連について
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26461714
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小野 信 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (60623402)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 抗精神病薬 / 体重増加 / 糖代謝異常 |
Outline of Annual Research Achievements |
10歳~17歳の統合失調症、双極性障害、自閉スペクトラム障害を対象に、Olanazapine、Risperidoneの投与前、開始後の体重増加、glucose-dependent insulinotropic polypeptide(GIP)定量を含む経口糖負荷試験を用い、前方視的研究を行っている。 平成28年度も前年度同様に、入院中の症例を対象に、入院時、退院時の体重変化、肥満度などについてのサンプリングを行った。GIP値については、解析目標数には至っていないが、今後サンプリング数を増やし、臨床データ、インクレチン、ゲノム情報の解析を行い、体重変化、糖代謝、GIP分泌への影響について解析を目指す。 今年度は、抗精神病薬内服とGIP濃度変化の関係に関して、29th European College of Neuropsychopharmacology Congressにおいて、研究発表を行った。また、同学会にて、glucose-dependent insulinotropic polypeptide receptor (GIPR)遺伝子多型と低HDLコレステロールの関連に関しても研究発表を行った。メタボリック症候群とGIPR遺伝子多型の関係に関して、第26回日本臨床精神神経薬理学会において、研究発表を行った。また、第26回日本臨床精神神経薬理学会において、共同演者として、小児ADHD患者でのatomoxetine血中濃度と臨床効果の関係について研究発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
遺伝子解析などの実験に関しては、支障なく遂行している。 サンプリング時に、臨床研究同意が得られない症例があるとともに、糖負荷試験の同意が得られない例が発生しているため、予定していたサンプリング数に至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
抗精神病薬を内服していない症例、Olanzapine、Risperidone以外の薬剤を内服している症例、18~19歳の症例についても対象を広げ、目標サンプル数を目指す。
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Causes of Carryover |
本年度行ったサンプリングにおいて、GIP濃度測定を含んだ経口糖負荷試験の同意が得られる例が少なく、未使用額が発生している。同様に、GIP遺伝子解析に使用予定していた試薬においても、上記に関連して、未使用額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
経口糖負荷試験の同意が得られない症例については、食前や食後などの1ポイントのGIP測定について同意を得ることで、サンプル数を増やすとともに、18歳~19歳の症例も対象に拡大すること、成人例でのデータ収集も引く続き行うことで、目標サンプル数を目指す。
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Research Products
(4 results)