2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of cerebrospinal fluid miRNA marker for psychiatric disorders
Project/Area Number |
26461731
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
服部 功太郎 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 疾病研究第三部, 室長 (50415569)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | バイオマーカー / 精神疾患 / 脳脊髄液 / microRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、統合失調症、うつ病など精神疾患の脳脊髄液中miRNAバイオマーカーを開発することが目的である。これまでに統合失調症30例、うつ病30例、双極性障害16例、健常対照30例のCSFマイクロアレイデータ解析(約2000分子)により193分子を選択しており、それらのマーカー候補を定量PCRにより検証することを目指していた。前年度までに、CSF中のmiRNA濃度が極めて低く、リアルタイムPCR法のブラッシュアップや高感度なデジタルPCR法を用いても1000copy以下では十分な定量性が確保できないことが明らかとなっていた。一方、マイクロアレイの400RFUが1000copyに相当することも判明したため、統計的に有意かつ400RFU以上の分子40個を再選択した。これらのうち、特に発現量が高くかつ有力なマーカー候補分子および内部標準として使用できる可能性の高い分子(miRNA全部の量を反映していると考えられ、検体間での変動が小さい)、合計8分子を選択し定量性の検証を行った。定量測定にあたっては、より少ない試料量で充分な定量性が確保できるよう解析系を最適化した。そのうえでマーカー候補3分子、内部標準候補1分子について各々32検体(マイクロアレイ測定に用いた検体のサブサンプル)の定量解析を実施し成功した。しかし、いずれの分子についてもリアルタイムPCRの測定値とマイクロアレイの測定値との間に有意な相関はみられなかった。相関がみられない原因としては発現量が低いこと以外にmiRNAの構造上の要因(極めて短い)に由来する可能性があると考えられた。miRNAのマイクロアレイ同士の解析では比較的再現性が高いことも報告されている。そこで、今回はマイクロアレイ解析の結果を中心にPCRの解析結果も基礎的なデータとして加えて公表することにした。
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[Journal Article] Cerebrospinal fluid neural cell adhesion molecule levels and their correlation with clinical variables in patients with schizophrenia, bipolar disorder, and major depressive disorder.2017
Author(s)
1.Hidese S, Hattori K, Sasayama D, Miyakawa T, Matsumura R, Yokota Y, Ishida I, Matsuo J, Noda T, Yoshida S, Teraishi T, Hori H, Ota M, Kunugi H
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Journal Title
Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry
Volume: 76
Pages: 12-18
DOI
Peer Reviewed
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