2014 Fiscal Year Research-status Report
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26461750
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
池田 学 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (60284395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 衛 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (20452881)
平井 俊範 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 准教授 (40274724)
福原 竜治 熊本大学, 医学部附属病院, その他 (60346682)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | アパシー / 神経基盤 / 前頭側頭型認知症 / 意味性認知症 / アルツハイマー病 / MRI / SPECT |
Outline of Annual Research Achievements |
本年は、国立大学法人熊本大学医学部附属病院の神経精神科認知症外来を受診した連続例の中で、FTLDの国際診断基準(Neary et al, 1998)を満たした前頭側頭型認知症(FTD)例と意味性認知症(SD)例、アルツハイマー病(AD)例、ならびに対照群として年齢、性別を統制した健常ボランティアに対して、各種認知機能の検査や、NPIを含む精神症状評価尺度を実施して、これらをデータベースに蓄積した。 MRI画像に関しては、すでに登録されている数例のFTD、SD、AD患者のT1,T2強調画像だけではなく、拡散テンソル画像(diffusion tensor imaging ; DTI)データから得られる拡散テンソル解析法を用いて、研究分担者である平井がこれらの症例における神経基盤の検索に適した画像を選択するための予備的検討を実施した。SPECT画像に関しても、同様に、研究分担者である福原が予備的検討を実施した。 さらに、アパシーの評価尺度を検索するために、条件を統制しやすい脳卒中後の症例で主観的な評価尺度であるApathy Scaleと客観的な評価尺度であるNeuropsychiatric Inventory(NPI)を実施して、NPIの方が鋭敏にアパシーの機能回復に与える影響を検出できることを明らかにした(Matsuzaki et al, J affect disord, 2015)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
FTD 20症例とSD 20症例、AD 80例、ならびに対照群として年齢、性別を統制した健常ボランティア5例に対し、各種認知機能検査、各種精神症状評価尺度を実施し、これらをデータベースに蓄積した。健常ボランティアのみ目標例数に達していないので、今後も登録を続ける。 対象例のアパシーの評価に適した評価尺度を検討し、NPIが研究目的に合致していることを明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
神経基盤検索のために適正な拡散テンソル解析法を決定するため、ノウハウの蓄積がある産業医科大学放射線科との共同研究を、平成27年度から開始することに決定している。 また、健常ボランティアの積極的な募集も病院広報誌などを用いて実施する予定である。
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Causes of Carryover |
情報収集のために参加予定であったバンクーバーで開催される国際前頭側頭型認知症会議への参加を取りやめたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年10月にドイツで開催される国際老年精神医学会に参加し、情報収集と研究成果の一部を発表する。
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Research Products
(23 results)