2014 Fiscal Year Research-status Report
神経炎症を視点にしたせん妄の予測,予防,治療に関する総合研究
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26461773
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
八田 耕太郎 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90337915)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸 泰宏 日本医科大学, 医学部, 准教授 (60256930)
竹内 崇 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (70345289)
小田原 俊成 横浜市立大学, 大学病院, 准教授 (00244426)
杉田 学 順天堂大学, 医学部, 准教授 (20322414)
町田 裕 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90317470)
野田 隆政 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, その他部局等, その他 (50446572)
臼井 千恵 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70453587)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | せん妄 / 予防 / 予測 / スボレキサント / S100β / インスリン様成長因子Ⅰ / C反応蛋白 / 高感度C反応蛋白 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.目的:神経炎症の亢進とせん妄発症との関連性を示唆する先行研究から、C反応蛋白(CRP)、インスリン様成長因子Ⅰ(IGF-Ⅰ)、およびS100βはせん妄予測指標となるか、およびオレキシン受容体拮抗薬であるsuvolexantのせん妄予防効果の検証を目的としている。 2.方法:2015年3月1日~2016年3月3日の12ヶ月間、多施設共同で、救急入院する患者をsuvolexantあるいは乳糖にランダム割付し、その後のせん妄発生の有無を評価するとともに,入院翌朝および翌々朝のCRP、高感度CRP、IGF-Ⅰ、およびS100βを測定する。研究計画は順天堂大学医学部附属練馬病院倫理審査委員会および各共同研究施設の倫理委員会の承認を得、予めインフォームド・コンセントを得て実施した。 せん妄の定義はDSM-5により、DRS-98を用いて毎日4日間、 Performance Status、睡眠指標とともに評価する。せん妄出現時には、Delirium Etiology Rating Checklistに機序を推定して記録する。副作用は、傾眠、頭痛、倦怠感、浮動性めまいを中心に毎日評価する。 3.結果:症例集積中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
スボレキサントのせん妄予防効果を検証するプラセボ対照ランダム化比較試験の計画は順調に進んだが、スボレキサントの市販が予定より半年遅れたためである。これにより倫理委員会審査も含めて半年遅れとなり、平成27年3月からようやく開始でき、症例集積中である。
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Strategy for Future Research Activity |
スボレキサントのせん妄予防効果を検証するプラセボ対照ランダム化比較試験は、平成27年3月から開始して症例集積中である。予定通り必要症例数を登録できる見込みであるが、期間内に見込みを下回る場合には試験期間を延長して、計画を完遂する。
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Causes of Carryover |
スボレキサントのせん妄予防効果を検証するプラセボ対照ランダム化比較試験の開始の遅れに伴い、その謝金執行の次年度への持越しと、同時に測定を予定していたS100β、IGF-Ⅰ、CRP、高感度CRPの検査費用を執行できず、次年度に持越しとなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上述のプラセボ対照ランダム化比較試験は平成27年3月に開始したため、次年度にその謝金およびS100β、IGF-Ⅰ、CRP、高感度CRPの検査費用を執行する。
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