2016 Fiscal Year Research-status Report
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26461778
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
東島 恵美子 (宍戸恵美子) 名古屋大学, 医学系研究科, 研究員 (40723101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福村 直博 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90293753)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 視線計測 / アイハンドコーディネーション / 予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、描画時におけるヒトの予測機能について、得られたデータを解析した。前年度、測定したデータを元にシミュレーションの作成に着手し、本年度はシミュレーションの作成を行った。本年度はいくつかの成果があった(1)豊橋技科大において、元々の軌道の経由点と視線の停留点の関係を調べた(2)データの一部で、個々のヒトから測定したデータより線形パラメータを算出し、それぞれのヒトの描画行動にそっくりなシミュレーションを作成できた。しかし、一方でシミュレーションが上手くいかないケースや、ノイズを加えていくと実測値よりもかなり少ないノイズで発散してしまうケースがあり、不安定であることがわかった。安定性に関して追加のファクターが必要であることが示唆された。(3)平行して行っていた時系列解析により、サッケード自体にフォワードモデル(予測機能)があることが見いだされた。(4)このフォワードモデルの評価とともに、描画コストの評価が必要になり、この2つの相関を見ることによって、予測機能の役割を推測することが重要と思われた。現在は予測機能の性質を詳しく調べ、同じように線型モデルなどで表されるかを調べている。 今後はフォワードモデルを強化したシミュレーションを作成していくとともに、研究計画にある提示画像を変更したときの被験者の行動を測定し、何が視覚情報における手がかりとして重要なのかを調べていく。平成28年度は、共同研究者の豊橋技科大の研究者とともに学会発表を行い、現在は投稿論文2本の原稿を準備している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度に引き続き、シミュレーションの作成を行い、一定の成果を得ているが、時間があまり多くさけず、新規の測定まで到達しなかった。次年度も引き続き計画を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、個々人の予測機能と描画コストの関係を調べるために、描画コストの評価ができるように一般的な評価関数を使って調べるとともに、シミュレーションをより完成させて、内部情報処理のモデルとして論文投稿などを介して情報を発信していく。
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Causes of Carryover |
当該研究では、現在までに第一段階の測定を終え、データ解析を行った。しかし、測定装置の改良をする過程でデバイスが故障し、一定期間測定ができなかったため、来年度も引き続き測定を行う必要があり、研究計画通りに進めることが困難になった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後はフォワードモデルを強化したシミュレーションを作成していくとともに、研究計画にある提示画像を変更したときの被験者の行動を測定し、何が視覚情報における手がかりとして重要なのかを調べていく。平成29年度は、平成28年度に行った結果を国際ジャーナルに投稿するための、英文校正費用、投稿費用(2報に分けて発表するため最低でも投稿は2回分となる)、および、消耗品として使用する予定である。
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Research Products
(3 results)