2014 Fiscal Year Research-status Report
マイクロバブル造影超音波とMRI画像の3次元的融合による乳癌微小環境の定量化
Project/Area Number |
26461783
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高澤 千晶 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (60623189)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 菜緒子 東北大学, 大学病院, 助教 (90535064)
高瀬 圭 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60361094)
小玉 哲也 東北大学, 医工学研究科, 教授 (40271986)
石田 孝宣 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00292318)
宮下 穣 東北大学, 大学病院, 助教 (60710788)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 造影超音波定量解析 / 血管密度 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在25例の乳癌患者で造影超音波とMRI拡散強調画像の撮像を行った。22例で病理組織学的にCD31免疫染色を行い、血管密度の計測を行った。造影超音波定量解析の時間面積比曲線のピークおよび遅延相(50-55,56-60,61-65,66-70秒)の面積比を算出し、病理学的血管密度との関係性について調べた。いずれの相でも面積比は血管密度と相関した。観察者間の一致度については、級内相関係数を算出したところ、いずれの相もICCが0.8を越え、高い観察者間一致度が得られた。ピークは造影剤注射速度や循環動態に強く影響を受ける。またピークは造影剤注入後1度きりしかないため、画像取得ミスがおこりうる。これに対し、遅延相は5秒おきに複数回の結果が相関しており、臨床的には血管密度との相関を得るのに用いるには遅延相の面積比が有用と考えられた。 MRIでは複数のb値で拡散強調画像を撮像し、IVIMモデルから腫瘍内の灌流に相当するD*を算出した。こちらも造影超音波と同様に血管密度との関連性を評価したが、有意な相関係数は得られなかった。内部の不均一さや現在の拡散強調画像の撮像法(EPI法)による歪みやノイズが影響している可能性がある。現在内部の不均一さについてはヒストグラム解析を行ってどのようなパラメータ算出が有用か評価中である。撮像法についてはEPI法に対し、歪み、ノイズの少ないTSE法による撮像が可能になった。TSE法拡散強調画像での撮像で算出した灌流のほうがより正確に灌流を算出できている可能性があり、両方の算出結果を今後対比していく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
造影超音波およびMRI拡散強調画像についてはおおむね順調である。 BOLD法による低酸素状態の定量は、MRI装置のシークエンス設定を次年度行っていく予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
造影超音波定量解析とMRI拡散強調画像の対比を行っていく予定である。 BOLD法の測定も今後追加していく予定である。
|
Causes of Carryover |
H26年度は、倫理委員会で承認後造影超音波を始めたため、撮像開始が後半となった。BOLD法については、MRI撮像装置の機器更新があったため、シークエンスの導入が遅れた。 以上の理由により、当初計画していた物品比の支出額が減額となったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
H27年度に造影超音波のさらなる症例蓄積とBOLD法導入を行う予定であり、その経費としてしようする予定である。
|