2015 Fiscal Year Research-status Report
白質線維束描出と皮質間機能的結合の融合による器質的脳疾患の描出
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26461824
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡田 務 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40726824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 知久 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30321607)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 拡散テンソル画像 / NODDI / マルチバンドEPI |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に収集した拡散テンソルデータ、安静時脳機能MRIデータを元にマルチバンド撮影法と従来のパラレルイメージングの比較を行い、錐体路を構築する拡散テンソルtractography の一部のパラメータにて線維束の左右差がマルチバンド撮影法のほうが少ないという所見は得られたが、本検討は従来から用いられているFACT (fiber assignment by means of contiguous tracking) 法という手法を用いており、交差線維の存在する部位において描出が低下する欠点がありtractography の手法改善が必要と考えられた。topup, eddy プログラムを実装しているFSLソフトウェアライブラリに含まれるprobabilistic tractography の方法、また別のソフトウェアライブラリであるMRtrix3で開発されているprobabilistic tractography に加えてconstrained spherical deconvolution といった新たな手法を用いて、交差線維部の描出低下を克服した状態における線維束描出能の比較検討を現在行っている。 拡散強調画像の応用として近年、NODDI (neurite orientation dispersion and density imaging) が開発されているが、拡散強調画像の撮影を追加することでテンソルとNODDI の両方の解析が可能となるため、このNODDIの撮影方法を決定して正常ボランティアおよび神経変性疾患、てんかん患者での撮影を開始した。NODDIは神経細胞密度と軸索走行の収束度を各ボクセル毎に独立して計算可能であり、次年度はボランティアと患者群における神経細胞および線維束密度の相違を検討して神経画像診断におけるNODDIの有効性を検証する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初のマルチバンド撮影法とパラレルイメージングの比較検討はtractography 解析手法の追加が必要となり遅れている。一方、正常ボランティアと患者群における新たな拡散強調画像解析であるNODDIの撮影、データ集積を開始した。
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Strategy for Future Research Activity |
マルチバンドEPIと従来のパラレルイメージング撮影法の比較に加え、NODDIを用いた神経変性疾患、てんかん症例の病変局在診断や質的診断の向上を目指す。
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Causes of Carryover |
本年度はMacコンピューターを導入したが、本年度の解析に用いたワークステーションとしては同一研究科内に存在する既設のLinuxコンピューターをホストワークステーションとして共同利用してMacはリモート操作用端末へと変更した為、予定よりもスペックの低いマシンで対応可能となった為。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度はLinuxワークステーションの能力増強により、パイプライン化された拡散強調画像のデータ解析処理能力の向上を目指す
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