2014 Fiscal Year Research-status Report
新しい高分解能拡散強調像を用いた頭蓋内及び頭頸部病変の診断法の開発
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26461826
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
樋渡 昭雄 九州大学, 大学病院, 助教 (30444855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栂尾 理 九州大学, 大学病院, 助教 (10452749)
吉浦 敬 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40322747)
山下 孝二 九州大学, 大学病院, 助教 (80546565)
本田 浩 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90145433)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 甲状腺眼症 / 拡散強調像 / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
3D turbo field-echo with diffusion-sensitized driven-equilibrium preparation (DSDE-TFE)法は磁化率アーチファクトに強く、高い空間分解能を有する。そこで、本年度では本法を用い、甲状腺眼症における外眼筋の拡散能を評価した。対象は23名の甲状腺眼症患者である。3TのMRI装置で8チャンネルの頭部用コイルで撮像した。DSDE-TFE法で得られた画像より冠状断再構成像を作成し、最大割面の外眼筋のADCを計測した。また、T1強調像、脂肪抑制T2強調像、造影後脂肪抑制T1強調像も撮像し、それぞれ冠状断にて評価を行い、断面積と正常側頭葉白質との信号比を求めた。臨床所見としてはClinical activity score (CAS)を評価した。外眼筋は全例でDSDE-TFE法にて良好に描出された。外眼筋のADCは外眼筋のサイズと相関がみられた(p < 0.001)。外眼筋のADCは他のMRIでの信号強度比やCASとの相関は見られなかった(p > 0.05)。以上、DSDE-TFE法を用いたDWIは空間分解能が高く、磁化率アーチファクトに強く、甲状腺眼症における外眼筋の拡散能評価に有用であった。 尚本研究成果は第42回日本磁気共鳴医学会にて報告し、現在論文投稿中である。 また転移性脳腫瘍の検出において拡散制限を併用したプレパルスによる血管信号抑制法を開発し、その臨床応用を国際誌に掲載した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
高分解能の拡散強調像及び付随していられる見かけの拡散係数(apparent diffusion coefficient)を用いた甲状腺眼症における外眼筋の評価が可能であった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も従来撮像が困難であった頭蓋底や頭頸部病変に拡散強調像による病態評価を継続する。
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Causes of Carryover |
当該年度の使用額は概ね計画通りであったが、購入物品価格改定などもあり、少ないものとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度も引き続き、症例蓄積及び解析を行い、積極的に国内外での学会発表、論文作成を行う予定である。
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Research Products
(2 results)